作者 DarkStar
ダークサイド対策委員会、諜報部 ・・・・・・・・・ 黒ずくめの集団がミーティングしている。 「え!!、次の任務あたし一人ですか!!。」 その中の一人が、大きな声を上げる 「瑞樹、もうアンタも一人で、潜入任務の一つも できなくてどうするの。」 と集団のリーダーが、 「そ、そんな、あたし先輩達みたいに うまくできませんよぉ。」 「大丈夫よ。上だって、貴女に無理な任務を いきなり押し付けたりしないから。 落ち着いていつもどおりやれば大丈夫よ。」 と別の先輩に励まされ、 「は、はい。」 と答える瑞樹。 「じゃあ、ブラックスネーク、直ちに任務に就きなさい。」 リーダーにコードネームで呼ばれた。 現時刻をもって瑞樹の初めてのミッションスタートの合図だ。 「は、はい。!!」 ・・・・・・・・・・・・ 「とは言ったものの・・・ まさか本当に誰も来てくれないのね。」 自分の弱気な発言に、 両手で顔をはって、気合をいれる。 「よし、いくぞ!!!」 深夜遅くの施設。 門の警備員の目をごまかして、 潜入する見習いスパイ。 建物の入り口に入ると、 インカムのスイッチを入れ、 通信をいれる。 「こちらブラックスネーク。どうぞ、」 『こちら、センター。どうぞ。』 「いま、施設の前に来ました、 セキュリティロックの解除をお願いします。」 『了解。・・・・・・・ 外部ドアのロックを解除した。 でも、相手のコンピュータを騙せるのは、 1時間だけよ。 それから、中のセキュリティは、 まだ生きてるから、油断しないでね。』 「はい。」 『それから、ブラックスネーク。 その・・・・・・ 初任務、・・・・頑張ってね。』 「は、はい。頑張ります。 これより潜入します。」 『了解。』 インカムの電源を切り、 中に進入する瑞樹。 そして、問題の部屋の前まで差し掛かると 彼女の赤外線スコープに、 無数の赤いラインが見える。 「うっわー、あたしこんなの、 テレビでしか見た事ないよ。ホントにこんなに なってんだ。」 と、赤外線のラインの隙間を見つつ、 「ふふ、確かにこんな隙間、人間には、無理でしょうけど、 あたしなら・・・・・。」 と瑞樹は、黒装束を脱ぎだす。 装束から出てきた 長く艶やかな黒髪。 そして、黒い服とは 対照的な白い肌。 彼女が体に力を入れる。 美しい白い肌を黒い物が覆い 小さなそれは、輝く鱗に変わる。 お尻の辺りがぴくぴく動き、 足よりも太いものが伸びていくと 彼女のすらっとした足が、 その中に埋もれるように短くなっていく。 女性的な括れも 寸胴な形に変化し、 肩の骨が退化しながら、 既に指が全てくっ付いた 手と腕がひれのようになりながら、 体の中に入っていってしまう。 瑞樹の顔は、平らな 三角形になると、 口から出した下の先が 2つに分かれ、せわしなく動いている。 長い黒髪が短くなりながら、 その場所を黒い鱗が覆っていく。 わずか数分で、 大きな蛇の姿になった瑞樹は。 変化しても、 頭にしっかり固定されている 赤外線スコープを頼りに 無数の赤いラインの隙間を すり抜けていく。 問題の部屋の前にたどり着くと 瑞樹は機用にドアノブまで 尻尾を伸ばし、 ノブに引っ掛けると そのままドアを開け中に進入する。 部屋に入ると、 瑞樹は、人の姿に戻り 誰の目もはばかることなく 裸で、資料を探し始める。 しばらくして、 「あ、あった。これこれ、 ふふ、都合いいな、こんなケースに入れてくれて。 じゃあさっさと、おいとましますか。」 と両手の手のこぶしを合わせたよりも大きい 四角い入れ物を床に置きながら、 瑞樹はまた蛇の姿に戻る。 すると、瑞樹は牙をむき出して 大きく、口を開くと その四角い入れ物を パクッと一呑みにしてしまう 彼女の体の中を四角い入れ物が入っていき。 あるところで止まる。 よく見ると、入れ物の角が、 彼女のお腹からぷっくり出ている。 そのまま彼女は、来た道を戻る。 自分の脱いだ服のところまで 戻ってくると、 再び口を大きく開いて、 お腹から出っ張っている角が お腹、胸、喉と上っていく。 口から四角い物を吐き出すと すぐに人の姿に変身して、 服を着て、出口に向かって走っていく。 「おお、50分か、ぎりぎりじゃん。」 なんとか、出口のセキュリティが復活する前に 外に出る事ができた。 ・・・・・・・・・・ 「よくやったわ、瑞樹。」 「あのぅリーダー、これ何の資料なんですか。」 「ああ、これ人間を獣に変えるって言う 薬の資料よ。」 「ええ、人間を!!」 「ええ、獣人至上主義のダークサイドが 人間を獣に変えようと、 実験を繰り返してるみたいなの。」 「なんか、いやですね~。」 「そうね。さあ、今日は疲れたでしょ。 早く休みなさい。」 「はい、ではリーダーお疲れさまでーす。」 「お疲れさま。」 諜報部の夜は、これから、 リーダーの仕事はまだまた続くのだった。おわり
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