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ダークサイドFILE No.02

オーディション

作者 DarkStar

ダークサイドはなにも、
闇に潜むものばかりではない。

また、それを助長する者たちも
居るからこそ、
彼らは存在続けられるのだ。


「なに、アイドルのオーディションやとぉ」
 TVプロデューサ、演出家として
 ここの所、自分で、番組にもでるようになった
 金本の元に一人の男が話しを持ちかける。

「ええ、そうです。その審査員に、どうか金本さんをと
 思いまして、だた、何分年頃の子たちばかりですので
 どうか女の子たちが怒らせないようにお願いします。」


・・・・・・

 審査は、順調に進み、
 最後の水着審査も、終わりを迎えた。

「ええ、、やっぱり最後まで審査する必要なかったかもしれん。
 君が一番ええわ。弥生ちゃん。」

「あ、ありがとうございます。」
 お辞儀をする女の子。

「おら帰れ、このブス共」
 と金本が言うと。

「ちょっと、それは、失礼じゃありませんの。」
 とこの中でも一番年齢が上なのだろうか
 女の子が声を上げる。

「な、なんや、ま、あんたはそうかもしれねぇ。
 だが、他の連中は、確かにかわいいかも知れねぇが、
 この芸能界には、あんなくらいのは山ほどいるんだ。
 ま、おうちに帰って糞してねちまいな。」

「ま、まあ、なんて事を」
 下品な言葉を綾乃が非難すると

「とっとと、うせや、このブタども!!!」
 と金本が捨て台詞をはく。

 しかし、周りの女性達は、
 誰もなんとも思わないのか、
 先ほどまでのような非難の声が
 出てこない。

「そうですわよね。わたしくしたちブタですから。」
 と綾乃。

「そうですよね。私達みんなブタさんですから。」
 と今度は弥生も言う。

(ああ、なにいってんや。こいつら、
 そ、そうかこっちは、ふといんを、ブタやのうて)

「このデブ女どもが。」
 と金本が言うと

 綾乃が、
「あの、デブというのはやめていただけませんか。
 わたくしたち、確かにブタですが、
 デブとは余りに失礼ではありませんか。」
 と言うと。すると別の女の子も

「そ、そうです。謝ってください。
 私達太ってなんかいません。」

「なんでや、それに、ブタも、デブも意味いっしょやろ、
 なにゆうとるんや自分?」

「ぜ、ぜんぜん、意味が違います!!!」

「たく、なんでわいが、あやまらないかんのや。」

「ゆるさない。ぜったいゆるさない」
 と怒りの声を露にするなか
 参加者の一人が、

「あのおじさま、油がのってっておいしそう。」
 とつぶやくと。

「ホント、おいしそう・・・・・」

と、そこにいた女の子たちの鼻息が荒くなる。

「な、なんやこいつら、」
 すると、女の子たちの鼻が膨らみながら、
 鼻孔が前方の方へ移動すると
「はぁ、はぁ、ふーふー」と
 いう声は、やがて
「ブフゥ、ブー、ブー」
 と代り。最後には、
 完全に大きな鼻の穴を前に向けた



「ブー、ブー、ブー」
 みなのリーダーとなっていた、
 綾乃も、長いストレートの髪の
 上から、垂れた耳を生やし
 大きな鼻を鳴らしている。

 またお尻から
 水着の隙間を縫うようにして、
 細く、ばねのように
 くるんと丸まった、尻尾が生えてくる。

「な、なんや、こいつら、ホントに
 ブタになったんかい。や、やよいちゃん、
 わいと一緒にこんなとこ逃げよや」

 と金本は、隣にいた弥生の手を取ると
 走り出そうとするが、
(なんやこの手、冷たいっていうか、
 なんやこのかたさは)
 金本が見ると

 先ほどまで見た
 弥生の白魚のような手はなく、
 黒光りした、ブタの蹄があった。

「ブーブゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
 弥生から聞こえる声に
 頭を動かすと
 そこには、
 綾乃たち同様に、
 垂れた耳と尻尾をはやし、
 肥大した鼻からは鼻息をもらす、
 弥生の姿があった。

 金本を取り囲むようにした、
 ブタ少女たちのスタイルよい
 体が変化していく。

 腰元がふくらみ、腹には、小さな乳首が
 幾つも生えると
 その周りに毛が生えてくる。

 水着がびりびりと破れ、
 すらりと伸びた手足が短くなっていくと
 頭から、髪の毛がなくなっていき
 ピンク色の毛がが頭と顔を覆っていく
 蹄に代った手足を地面に付くと

「ブーブーブー」
「ブフブヒブヒ」
「フゴフゴ」
 金本をとりかこんだブタ達が
 じりじりと歩み寄ってくる。
「な、なんや、わいを如何する気や」

「彼女達はお腹がすいているですよ。
 いつもならとっくにえさの時間ですから」

「な、お、お前」

「先にいったじゃないですか、彼女達を
 怒らせないようにと」

「ああ、こんなのをご存知ですか、
 古代中国で、腹をすかせた、
 ブタの大群の上から、
 罪人を放り投げて、その肉を
 与えるという、処刑法があったそうですよ。
 いやー、あなたは、あぶらがのってて、
 この仔たちも、もうこんなに涎をたらして・・・
 みんな、とっとと食べちゃってかまいませんよ。」

 すると、
 先ほどまで、少女であったブタたちは、
 一斉に男に飛びつくと

 ゴキ、ボリボり、という嫌な音をひびかせ、

「ぎゃああああ、あああああああああ」
 という男の悲鳴が聞こえないのか
 一心不乱に肉を食み、骨をしゃぶる・・

 その惨状をケロリとした様子で見ている男は

「ふー、彼女達、種族の特性で元々太りやすいから、
 みんな、頑張って、体重を維持してるのに、
 あんな事いったら・・・・・」

「人一人消したら、結構めんどうなんだよなぁ
 まったく、あの歳になっても、女の子の気持ちが
 わからないから、結婚できなかったんだよ。
 おっさん。」

 既に悲鳴は聞こえてこなくなり、
 ブタたちは、バキバキいいながら、
 白い骨をしゃぶっていた。
	
おわり
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