カラオケ大会クラスターの発生もあって、13日にPCR検査数が169件と過去最多になった石川県。
石川県では現在、最大で230人の検査が可能となっています。当初26人だったのが現在はおよそ9倍に伸びました。
検体を採取する方法も医療機関だけでなく、6月から県はドライブスルー方式を採用しています。
一方、金沢市内の50代の男性からは次のような声が届いています。
「発熱と倦怠感があり、かかりつけ医に『保健所に相談するように』と言われ電話をした。基礎疾患があるものの、保健所からは『県外に出ていないこと』や『周囲に感染者がいない』などの理由で『コロナではない』と言われた。しかし、その夜から38度を超える高熱が2日続き、再度保健所に電話したが再び検査拒否された」
依然として高いとみられる『検査の壁』…。
今、新型コロナの検査は2つに分けられます。1つが行政検査で、保健所などの相談センターに電話をして受ける検査。この行政検査には条件があり、感染者の濃厚接触者海外や県外に行った人、発熱して肺炎症状がある人などが挙げられます。逆に言えば、「熱がある」というだけではダメ。春ごろに比べれば条件はかなり緩和されたとものの、検査までのハードルは依然高いと言えます。
もう1つが病院の医師が判断して検査するもの。こちらは医師の判断に委ねられます。
前述の、検査を受けられなかった男性はその後大きな病院を受診し、血液検査などをしてコロナを疑う兆候はなかったということです。
しかし「不安な日を過ごしたのでもっと簡単に検査を受けられるようにしてほしい」と話していました。
今後の検査体制について、厚生労働省は石川県でピーク時に必要な検査数を340件と推計していて、県は秋までに550件まで拡大することにしています。
今回のカラオケ大会クラスターのように大きなクラスターが発生すると、一気に検査数が増えるため、早急な体制整備が求められています。