2020年08月13日 20時30分 公開
尾上松也が語る「半沢直樹」撮影秘話&全てをやめる覚悟を決めた苦悩の時代
8月8日のゲストは、歌舞伎俳優の尾上松也さん。現在、話題沸騰中のドラマ「半沢直樹」に出演するほか「ロミオ&ジュリエット」や「メタルマクベス」など、本格的なミュージカルで活躍。最近では、バラエティー番組にも積極的に出演し、歌舞伎の枠を超えた幅広い場で注目されています。20歳の時に父・松助さんを亡くした際には、不安に駆られたと明かした松也さん。当時の知られざる苦労や、歌舞伎界の先輩方と共演するドラマ「半沢直樹」の撮影秘話を語っていただきました。
まるで顔芸合戦!?ドラマ「半沢直樹」撮影秘話
「歌舞伎界のイケメンNo.1」と、サワコから紹介され登場した松也さん。"尾上松也"という名前のイントネーションについて「四ツ谷駅...、松也?」と問われると、「そうですね。それで合ってます」と、一般的な発音の捉え方とは異なり"也"が上がると説明。市川海老蔵さんについても世間で定着している呼び方と歌舞伎界でのアクセントは異なると話し、サワコを驚かせました。
そんな松也さんは、現在、人気ドラマ「半沢直樹」で敵対的買収を仕掛けられて苦悩するI T企業の社長役を熱演中。「今回は、歌舞伎役者の方がもの凄く多くないですか?」とサワコから問われると、「僕と(市川)猿之助さん、(片岡)愛之助さんです」と、歌舞伎界から3人出演していると応え「(ドラマ全体が)顔芸合戦みたいになっています(笑)猿之助さんの顔芸がすごいんでね。本当に一話を見た時はビビリました」と感想を話しました。
ドラマの仕事を始めた当初は、歌舞伎と異なるドラマでの表現方法について戸惑うことも多かったそうで、「やっぱり(表現方法を)抑えられなくて。声も動きも含めて、右向け、左向けって言ったら体ごとガンガンって向かないとやっている気がしなかったんですよ」と、動きもセリフもつい大きくなってしまうことを凄く注意されたそう。しかし、「これは"半沢直樹"ならではだと思うんですけど」と前置きし、「足りなかったんじゃないかなと不安になりましたけどもね。まだ、やった方がよかったかなと。周りの先輩方を見ていたら(笑)」と歌舞伎の表現方法に近い大アクションが飛び交う撮影現場であると話しました。
「心が折れそうになりました」サワコに明かした苦悩の時代
歌舞伎界を支える一員として存在感を増す一方で、ドラマや舞台など活躍の場を広げている松也さん。5歳で初舞台を踏むとその才能を発揮し、12歳までに4つの賞を受賞しました。しかし、代々続く歌舞伎一家で育ったのではなく、「父が歌舞伎をやりたいということで二世の松緑さんをご紹介いただいて、その一門に入門させていただいた」とルーツを説明。いわゆる梨園、何代目ということではなかったと話しました。番組では、父の襲名披露で急遽舞台へ上がることになった子供時代の貴重な映像が登場。壇上で突然泣いてしまった松也さんが、その理由を説明しました。
そんな松也さんは、20歳の時に父・松助さんを亡くし歌舞伎人生の大きな帰路に立たされました。
「どれだけ影響を受けていたかということと、いてくださったことがどれだけ後ろ盾になっていたかっていうことは、物凄く感じました」と振り返ると、周囲の支えはあったが「寂しいと思ってしまうのは、どうしても...。皆さんご家族があるし、御子息がいたりご兄弟がいたりする。その姿を見ていると凄く羨ましいなとも思いましたし、どこかちょっと孤立しているような、置いていかれているような感覚はありました」と、その胸中を明かしました。「基本、ひねてます。でも、悪い意味ではなくエネルギーになったと思う。負けてはなるまいと思って。そのために、もがくしかないという気持ちで色んなことをとにかくやりました」と、父の亡き後、家族や一門を支えるために奮闘した日々を回想。そして、"歌舞伎以外でどれだけ価値を高められるか"に努めたと話し、「きつかったですね。心が折れそうになりました。30歳までに何かしらの結果が出なかったら、全てやめようと思っていた」と、原動力になった"ひねた気持ち"と知られざる苦悩の時代を語りました。
「サワコの朝」はインタビューの達人・阿川佐和子が土曜の朝に素敵なゲストを迎えて送るトーク番組。
8月15日(土)は俳優の菅田将暉さんが、勉強が大好きだった少年時代の思い出や、「仮面ライダー」でのデビュー、そして米津玄師さん、あいみょんさんら同世代のアーティストやクリエイターたちとの大事な出会いについて語ってくれます。
MBS/TBS系で毎週土曜あさ7時30分から放送。お楽しみに!
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