兵庫県警察本部(神戸市)
新型コロナウイルス対策で中小企業や個人事業主を支援する国の持続化給付金100万円をうその申請でだまし取ったとして、兵庫県警は12日までに、神戸市東灘区深江本町2、会社役員、依田利大容疑者(48)ら男3人を詐欺の疑いで逮捕した。認否を明らかにしていない。県警は、100人以上の名義を使って申請を繰り返したとみて調べる。
他の2人は神戸市兵庫区菊水町1の飲食業、中筋裕介(43)と堺市堺区中三国ケ丘町の飲食店経営、樋口雄斗(27)の両容疑者。3人は知人同士という。県警は詐取した金が暴力団に流れた疑いもあるとみている。
逮捕容疑は7月11日ごろ、中小企業庁がインターネット上に開設した持続化給付金の申請ページで書類を添付してうその内容を申し込み、100万円を樋口容疑者の預金口座に入金させた疑い。
県警によると、樋口容疑者の名義を使い、個人事業主枠で申請。うその職業や収入を書き込んだとみられる。昨年の確定申告書が必要となるため、5月以降に作成した。
持続化給付金は、新型コロナで収入が半減した場合、中小企業には最大200万円、個人事業主には最大100万円を支給する制度。国税庁は昨年の確定申告について、新型コロナ対策で期限を延長している。
山梨県警が7月、同様の手口で持続化給付金を詐取した容疑で埼玉県の男子大学生を逮捕した。〔共同〕