ベーシックインカムを超効率的に導入する方法。
おはようございます!今回はベーシックインカム(以下、BIと書きます)を超効率的に導入する方法について書いていきたいと思います。
まず、これまでBIを導入できなかった理由はなにか?と言いますと、BIは”一旦導入して起動に乗りさえすれば”税収が増えたり、税金の無駄をカットできたりして、制度そのものの財源を賄った上でお釣りが来るのでは?とされていますが、
いかんせんその制度を導入して起動に乗せるまでのスタートアップの財源が無いわけです。
そこで、やはり「段階的導入」が望ましいと思うのですが、それをどうやるかですよね。
まず、医療と生活保護を除く全ての社会保障をBIに置き換えます(生活保護はBIとの差額分を支給するようにします。そして絶対的貧困ラインを下回る家庭には必ず支給されるよう、現場の行政への指導、また構造改革などを徹底します)。これにより、まず月2万円ぐらいからBIを始めます。
そして税収がアップしたり、税金の無駄がカットできて財源が増えるたびに、BIの支給額をどんどん上げていきます。
ここで税収のアップについて、「BI以外の社会保障がカットされれば逆に消費が落ち込むのでは?」と思うかも知れませんが、それは無いと予想します。例えば今は最も消費したい若者世代が特に何の手当も受けれていないのに対し、お年寄りの貯金が増えてて問題になってますからね。
ただ、消費が増える事による税収のアップについては、不確定要素ではあるのであまり当てにしないようにします。
本題はここから。まず企業の解雇規制を撤廃します。そして解雇が増えた企業には、それに応じて法人税を掛けていきます。もちろん「解雇して浮いた支出>新たに掛ける法人税」になるようにして、成長は妨げないようにします。
そして、解雇され再就職先が見つからなかった人には生活保護を支給します。ただ、やっぱりそれだけでは生活に不満が出ると思うので、多くの人がなんとか再就職先を見つけるのではないかと思います。
ここで現状の労働市場から再就職先を見つけるのではなく、解雇規制がなくなる事で企業も「お試しで採用を増やしてみよう」という事で、中途採用が増えていくわけです。
そして労働市場が活性化する事により、賃金が上昇するというメリットや、ボトルネックとなっていた人材を解雇したり、機械化が進む事によって企業の生産性もアップするというメリットもあります。
そして同じように、再就職できなかった人達に生活保護を与える前提で、これまで雇用対策として行っていた公共事業や公務員雇用もカットします。公共事業も公務員雇用も必要最低限に留めるようにします。
ここで市場原理が導入される範囲が広がる事によって、新たに参入する企業が増え、雇用が増えたり効率化が進むというメリットがあります。
このように法人税の無理のないアップや、無駄な税金のカット、そして消費促進や経済・労働市場の活性化を通じて、財源ができるたびにBIの支給額をどんどん増やしていく。そしてまた消費が増えたり経済・労働市場が活性化する、という好循環が発生すれば理想ですね。
そしてBIの支給額が生活保護の支給額を上回った段階で、生活保護も廃止します。医療は残したままです(医療についても、BIが医療関係者の失業対策になる事で、カットできる部分が出てくるかも知れません)。
さて、連々と述べてきましたが、問題点はいくつかあります。一つはやはり不確定要素が多いという事ですね。特に「解雇規制を撤廃したり公共事業や公務員をカットして、果たして本当に再就職先が見つかるのか?」という点です。
それについては現状の日本がかなり人手不足な業界もあるという事と、解雇規制撤廃により中途採用が増える事、労働市場全体も流動化していく事で「見つかるだろう」というのが答えですが、いかんせん推測の粋を出ません。やはりこれについては段階的にやっていって、少しずつ様子を見るしかないかなと思います。段階的にやる事で、市場も少しずつ失業者を対象に雇用する環境が整っていきますしね。
そしてもう一つの問題は、ここまで現実に導入した際の反発を一切無視して来ましたが、やはりそれが問題ですよね。
公共事業や公務員カットも反発が大きそうですが、やはり年金を置き換える事によって、現状多く受給しているお年寄りからの反発が大きそうです。
これについてはゴリ押しになりますが、やっぱり「貰い損世代」の若者や中年がもっと政治参加して変えるしかないと思います。普通に考えてこれだけ少子化が深刻になってるのに、若者が損をしてお年寄りが得をするような制度を放置していては、日本に未来はありませんからね。
まぁこんな風に色々と懸念もある訳ですが、懸念は探せばいくらでも見つかります。なのでリスクヘッジとして「段階的導入」をしながら、コツコツ勧めていくしかないと思います。
最後に、なぜBIを導入する必要があるかを改めて書くと、やはりシンギュラリティへの対策です。
スマホの普及が一瞬だったように、シンギュラリティも45年よりもっともっと早く来ると思います。AIの分野を注視していればわかりますが、すでに技術的には代替不可な仕事はほとんど無いのではないか、と。
日本だけ実用化に遅れを取っていては、今度こそ本当に「失われた20年」どころではない不景気がやってくるかも知れません。そのために、今回の私の案は不完全なところも多いと思いますが、より多くの人が興味を持ったり議論を始めるキッカケに少しでもなれば幸いです。