東京が育んだ「BABYMETAL文化」は世界征服の夢を成し得るのか
2020年3月22日
ライフ世界的人気を誇るメタルダンスユニット「BABYMETAL」。世代を超えた幅広い支持を得ている彼女たちの夢「世界征服」の可能性について、ジェイ・エム・アール生活総合研究所代表取締役社長の松田久一さんが解説します。
東京という名の「必然性」
「BABYMETAL(ベビーメタル)」は日本の女性ふたりのメタルダンスユニットで、およそ10年前の2010(平成22)年に正式結成されました。そんなBABYMETALは2020年、新たな飛躍を目指そうとしています。
イギリス、アメリカなど欧米での活躍が注目され、特に2019年にはビルボード全米アルバムチャート「Billboard 200」で13位を記録しました。56年ぶりに坂本九を抜いた快挙。ちなみに、代表曲である「ギミチョコ!!」のYouTubeでの再生回数は、1.1億回を超えています。
このBABYMETALを育んだのが「東京」。日本の東京でなければならなかったのです。今回はBABYMETALと東京との関わりを探ってみたいと思います。
「アイドル + メタル」という発想
BABYMETALは当初、アイドルとメタルという異質なものを組み合わせたユニットをつくろうと発想されたようで、渋谷を拠点とする芸能プロダクション・アミューズ(渋谷区桜丘町)の社員で、メタル好きだった小林啓(KOBAMETAL。BABYMETALの関与者はすべて「~ METAL」と呼ばれる)によります。
原型となった「可憐Girl’s」の中元すず香(SU-METAL)らの歌唱力は、小学生タレントを超えるものでした。メタルファンなら、メタルを歌ったら面白いだろうという「思いつき」が生まれて当然です。折しも、バブル崩壊からおよそ20年が経過した東日本大震災の前年でした。
やがて渋谷で生まれたアイデアは、中元すず香と、ふたりの「天使のような少女」として選ばれた水野由結(YUIMETAL)と菊地最愛(MOAMETAL)の3人のユニットとして実現されました。
SU-METALが13歳、YUIMETALとMOAMETALは11歳。このユニットがヘビーメタルという音楽、赤と黒のゴスロリ風のファッション、3人が完全にシンクロした激しいダンスによって、「世界征服」を目指し、長い物語を編んでいくことになるのです。
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