新任教員紹介
成田 憲保(ナリタ ノリオ)
所属 | 専攻広域システム科学系 |
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学科学際科学科 | |
部会先進科学 | |
職名 | 教授 |
発令年月日 | 2020年4月 1日 |
略歴 | ■最終学歴 東京大学大学院・理学系研究科 物理学専攻 |
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■学位 2008年3月 博士(理学) |
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■前任職 自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター 特任准教授 |
担当科目 | ■前期課程 力学アドバンスト (予定) |
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■後期課程 基礎数理 |
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■大学院 非線形システム論II |
研究活動 | ■研究分野 天文学 (系外惑星科学) |
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■研究業績
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■その他 日本惑星科学会最優秀研究者賞(2013)、井上科学振興財団井上リサーチアウォード(2014)、日本天文学会研究奨励賞(2014)、日本天文学会欧文研究報告論文賞(2014)、科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞(2017)、東京大学卓越研究員(2017)、国立天文台若手研究者奨励賞(2020) |
採用理由 | 成田氏はこれまで、太陽以外の星の周囲を回る惑星である太陽系外惑星の研究に取り組んできた。1995年の恒星の周りを回る最初の太陽系外惑星の発見以後、「系外惑星科学」は急速に発展した新しい研究分野である。成田氏は黎明期の太陽系外惑星研究を支えてきた、世界的に著名な天文学者である。成田氏の代表的成果としてまず挙げられるのが、中心星の自転とは逆方向に公転する惑星の発見である。太陽系の惑星は全て太陽の自転と同じ向きに公転している。この世界初の逆行惑星の発見は我々の常識を根底から覆すものであり、大きな注目を浴びた。さらに成田氏は惑星系の多様性と普遍性の理解のために、多色同時撮像カメラの開発を主導している。これまでに岡山とカナリア諸島、そして2020年にはハワイという計3拠点の望遠鏡への設置が完了し、今後観測が進められる予定である。これまでに「生命居住可能」な系外惑星が数多く見付かっている。実際に地球外生命体がいる場合、その証拠をどう観測するかというアストロバイオロジー(宇宙生物学)の研究にも、成田氏は化学、生命科学の研究者を巻き込み取り組んできた。特に、生命居住可能惑星における非生命由来の酸素大気の発生可能性と、光合成生物による反射スペクトルに関する成田氏らの研究成果は、大きな注目を浴びている。これまでに成田氏は、筆頭・責任著者としての18編を含む116編の査読論文を執筆し、国際会議での招待・依頼講演を34件行っている。また一連の研究成果では、複数の学会賞や文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞し、20件近いプレスリリースをしており、社会的なインパクトも非常に大きい。また成田氏はこれまで、学部生の講義の他、外国人を含む多数の大学院修士・博士課程の学生の研究指導も行ってきている。以上のように、成田氏は研究業績と教育の両面で非常に顕著な業績を挙げてきており、本学の教授にふさわしい人物であると判断される。 |
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