新任教員紹介
今泉 允聡(イマイズミ マサアキ)
所属 | 専攻相関基礎科学系 |
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学科統合自然科学科 | |
部会先進科学 | |
職名 | 准教授 |
発令年月日 | 2020年4月 1日 |
略歴 | ■最終学歴 東京大学大学院・経済学研究科・統計学専攻 |
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■学位 2017年3月 Ph.D. |
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■前任職 統計数理研究所 助教 |
担当科目 | ■前期課程 アドバンスト理科 |
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■後期課程 統合自然科学セミナー |
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■大学院 相関基礎科学演習 |
研究活動 | ■研究分野 数理統計学・機械学習 |
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■研究業績
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■その他 ICSA若手研究者賞(2019)、ISI東京大会記念奨励賞(2019)、応用数理学会若手講演賞(2019)、日本統計学会優秀報告賞(2019)、IBIS最優秀発表賞(2018)、AISTATSベストペーパー賞(2018)、船井研究奨励賞(2018)、IBISML研究会賞ファイナリスト(2017)、森口賞入選(2016)、IBIS学生最優秀発表賞(2016)、統計関連学会連合大会優秀発表賞(2016)、ICMLトラベル賞(2016)、日本統計学会優秀報告賞(2016)、応用計量経済カンファレンス優秀発表賞(2013) |
採用理由 | 今泉氏は、東京大学教養学部理科一類、文学部歴史文化学科を経て、同大学院経済学研究科 統計学専攻を修了して博士号を取得し、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、現在は、統計数理研究所の助教を務めているというユニークな経歴の持ち主です。 いま、世界中でデータサイエンスの重要性が認識され、日本の大学にもその教育が求められています。このような状況において、東京大学が真に必要とするのは、データサイエンスの基礎的・原理的な問題を深く考察し、その結果を応用にまで繋げられるような、第一級の人材です。そのような人材の、若手のトップランナーが、今泉氏です。 たとえば深層学習について言えば、「なぜ深層学習では過剰適合が起こりにくいのか?」とか、「深層にしなくても良いということが、もっともらしい仮定のもとで厳密に証明されているのに、実際にやってみると深層にした方が優れているのは何故か?」というような、根本的なことが分かっていませんでした。今泉氏は、この根源的な問題に真正面から取り組み、重要な発見をしました。たとえば「なぜ深層にした方がよくなるのか?」については、「学習すべき内容を多変数関数で表したときに、そこに特異性があるかどうかで決まる」「応用上重要なのは、まさにそのような場合である」ということを明らかにしました。そして、このことをプログラムに顕わに取り入れれば、従来の、理由が分からずにやっていたプログラムに比べて、ずっと効率を上げうることを示しました。 これに限らず、今泉氏は、複雑データ解析のための適応的統計法の開発や、滑らかな確率密度関数の推定法の開発についても大きな業績をあげ、船井研究奨励賞、応用計量経済カンファレンス優秀論文賞、情報論的学習理論と機械学習(IBISML)研究会最優秀報告賞など多くの賞を受賞しております。特に、この分野では、トップ国際会議に採択されることがもっとも重要な評価となりますが、今泉氏は、採択率が33%しかないトップコンファレンスである22nd ICAIS (International Conference on Artificial Intelligence and Statistics) に採択されただけでなく、採択論文の中から3件だけが選ばれるBest Paper Awardも受賞しております。 教育面でも、今泉氏は、千葉大学法政経学部非常勤講師、東京理科大学経営学部非常勤講師、(株) スキルアップ AI 講師を歴任しており、分かりやすい講義に定評がある。 以上のように、今泉氏は、研究業績においても、教育においても卓越しており、本学の准教授にふさわしい人物であると判断される。 |
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