白石勇一の囲碁日記

ほぼ毎日更新、白石勇一七段です。
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辻華-藤沢里菜

2020年02月22日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
3月2日、日本テレビの番組「成功の遺伝史」に芝野虎丸名人(20)がVTR出演します。
最近の芝野名人は、囲碁界の外でも引っ張りだこですね。
ちなみに、芝野名人は現在Twitterの若手棋士アカウントの当番なので、そちらもぜひご覧ください。
また、最近個人アカウントも開設したようです。



皆様こんばんは。
本日は2月16日に行われた第1回博多・カマチ杯女流オープン戦本戦2回戦から、藤沢里菜女流立葵杯(21)-辻華初段(19)戦をご紹介します。

1図(実戦)
藤沢女流立葵杯の黒番です。
左下白が弱いので、白1~5と補強しました。
同時に下辺黒へ無言の圧力をかけており、白7に回れば次に白8あたりへの打ち込みが厳しくなっています。
そこで黒8に守れば、先手を取って白9に回れるというわけですね。
流れるような打ち回しです。



2図(実戦)
黒1の詰めに対して、左上白を放置して白2、4と上辺を割りました。
これは右上黒が弱いからですね。
黒5と滑られても、白12まで早生きすれば困らないとみています。

辻初段は落ち着いた碁を打つ理論派という印象があります。
最近はわけの分からない碁を打つ棋士も多いのですが(笑)、辻初段の打ち回しは自然に感じることが多いですね。



3図(実戦)
黒1、3の二段バネに対して、白4と切って反撃!
ただ、その反動で白×が弱くなりましたが・・・。



4図(実戦)
白×を捨て、先手を取って白9に回る作戦でした。
上辺白が強くなっているので、安心して黒×を攻められるというわけですね。
こうなっては白のペースでしょう。
この後、中央黒4子を取り込んで優勢になったと思います。

しかし藤沢立葵杯も、辻初段の隙を見逃さずにポイントを奪い返したのは流石でした。
結果は黒中押し勝ちでした。



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