島根県と松江市は9日、新型コロナウイルスに92人が感染したと発表した。うち88人は、8日に生徒の感染が判明した私立立正大淞南高(同市)の男子生徒86人と男性教員2人。県と市はサッカー部の寮でクラスター(感染者集団)が生じたとしており、異例の規模。県内での感染確認は123人となった。

島根県と松江市によると、9日に新型コロナ感染が確認された立正大淞南高の生徒86人のうち80人は、サッカー部の寮に入っている。陽性が判明した教員2人も、同部関係者。

丸山達也知事は、松江市役所で9日深夜から開いた記者会見で「濃厚接触者という概念にこだわらず、わずかでも感染の可能性があれば検査してもらう。完全に追っていく」と話した。

立正大淞南高の担当者は9日深夜、取材に対し、新たな感染者が生じたことを認めた上で「今後の対策を検討している最中だ」と述べるにとどめた。同校は全校生徒数が約300人。7日が終業式だった。

同校ホームページによると、男女共学で寮が複数ある。部活動に力を入れており、マーチングバンド部は複数回全国大会に出場。サッカー部なども県内の強豪として知られる。(共同)