こんにちは。みなさんはインターネットに顔を出していますか?

 

 

私は中途半端に出しています。

 

今回は、私、ダ・ヴィンチ・恐山と、私がつけてきた仮面の歴史をかんたんにまとめてみたいと思います。

 

 

2010年 インターネットの取材を受ける

2009年の末にツイッターを始めた私は、暇だったので一日中ふざけたツイートをしていました。

 

 

当時は「ウケ狙いでツイッターをやる」という痛々しいスタンスの人はまだ少なく、一部の「ネタクラスタ」が面白ツイートで「ふぁぼ(今のLIKEのこと)」を集めており、私もそのなかのひとりでした。

 

ASCII.jp:ふぁぼられ方が半端じゃない! 謎の「ダ・ヴィンチ・恐山」 (1/5)|古田雄介の“顔の見えるインターネット”

ツイッター人口が少なかったこともあり私は目立っていたようで、2010年の末にネットメディアから取材を受けました。「ツイッターのおもしろネタってどうやって考えてるんですか?」「それはですね……」などと答える、過去に戻れたら自分の喉を割いて殺してしまいそうなインタビューです。時代が違いますね。

 

 

顔を出すのが怖かった私はアルミホイルを顔に貼り付けて黒布を身にまとって取材を受けました。怖いからといって自分が怖くなることないのに。若かったのでしょう。

 

ちなみにこの「アルミホイルをかぶる」という発想は電気グルーヴのミュージックビデオに登場する「アルミ伯爵」のパクりであり、今でも「ダセ~ことしたな」と悔やんでいます。

 

 

当時のメールを見返したところ、布をかぶる案も提案していました。若かったのでしょう。

 

 

2011年 大喜利の大会に出がちになる

 

その直後、私のツイートを漫画にしたいという依頼が舞い込んできました。

 

 

当時の私は「後輩女性(自称輝き女子)」と呼んでいた後輩の奇行をいちいちツイッターで報告するということをやっていて、それが妙にウケていた(今風に言えばバズっていた)のです。当時は1000もLIKEされれば大バズでした。

 

輝きジョシ子さん。 (バンブーコミックス 4コマセレクション)

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また、この頃に発売された『コミPo!』というマンガ制作ソフトで『くーろんず』というマンガを作ってみたところ、ソフト開発に携わっていた漫画家の田中圭一さんに声をかけていただき、大喜利イベントに出場したり、スクウェア・エニックスでのマンガ連載の機会をいただいたりしました。

 

『くーろんず』シリーズ 空論基礎・I (デジタル版ビッグガンガンコミックス)

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「哲学的ゾンビ」とは何かについてわかるかもしれません。わからないかもしれません。

後に参加したオモコロでもコミPo!はよく使ってました。

 

今でもたまに使ってます。

 

ギャグ漫画家のおおひなたごう先生に誘っていただいて「ギャグ漫画家大喜利バトル」というイベントに参加させてもらったときは、大した実績もないのに東村アキコ先生や島本和彦先生と大喜利で戦いました(なぜ?)。他の出演者は浦沢直樹先生やしりあがり寿先生など、あまりにも豪華過ぎるメンバーだったので緊張で死にました。

 

大喜利バトルに島本・アキコら、浦沢vs寺田克也の特別戦も – コミックナタリー
https://natalie.mu/comic/news/52086

 

この大会では優勝したけど私のマンガは売れなくて3巻が出ないまま打ち切りになりました。

 

 

その頃につけていた仮面がこれです。市販の仮面にアルミホイルを貼り付けてギラギラにしていました。裏地がチクチクする、ライトを反射して周囲の人が眩しい、飲食がしにくい、気が散る、前が見づらい、などの欠点がありましたが、なんだかんだで数年使ってました。

 

2015年 小説を出版する

止まりだしたら走らない

止まりだしたら走らない

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  • 単行本(ソフトカバー)248ページ
  • ISBN-104898154158
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  • 出版社リトル・モア

 

このあと、ツイッターで編集者の人に「小説書きませんか?」と言われて言うとおりにして書いたところそれが本になり「小説家・品田遊」という肩書きがつきました。今はロクに作品も発表してないのに、まだこの頃の功績にすがっています。

 

 

処女作『止まりだしたら走らない』の表紙や挿絵は、ツイッターを始めた頃からの知り合いであるerror403さんに描いてもらいました。素晴らしい装丁になったと今でも思っています。

 

あとオモコロに入りました。なんで入ったかは忘れました。たぶん薬品の作用かなと思います。

 

 こんにちは、恐山です。東京駅の銀の鈴前から失礼します。   先日、「品田遊(しなだゆう)」という名前で、リトルモアより短編小説集『止まりだしたら走ら

 

本も出たことだし宣伝せなアカンで、ということで、当時の担当編集者が新しい仮面を作ってくれました。担当編集者って仮面を作ってくれるんですね。

 

 

それがこちらです。表紙デザインを大胆にあしらったため、しまうま仮面になってしまいました。後にも先にも、自著の表紙を顔にして活動する作家はいないのではないでしょうか。

 

これの使い勝手がチクチクアルミホイル仮面と比べるとすこぶるよく、約4年間使い潰すことになります。

 

 

2019年 そして新仮面へ…

その結果、ヤバいくらいに劣化しました。

 

裏側などもはやゴシックホラーの領域。最悪です。こんな仮面では世間に顔向けできません。

実はこれまでも幾度となく「仮面を新調せな」と思っていたのですが、この仮面を作ってくれた編集者は転職してしまって連絡が取りづらい状況。作るなら自作か発注か……という部分で面倒くさくなり、先送りを続けた結果がこのザマです。

 

しかし平成も終わるし、こんなものを令和に持ち越したくはない。もういっそプロに頼んでしまえ、と腹をくくって、仮面そのものに模様がプリントされた頑丈なものを小道具制作業者に発注したところ……。

 

 

 

なんか小さくない?

 

え?

 

夢か?

 

 

全く同じものを頼んだはずが、だいぶ面積の小さいお面が送られて来ました。慌ててメールのやりとりを確認したところ、最初から向こうは「シールを貼る関係上、形状が変わっても大丈夫ですか?」って言ってたし、それに私は「多少ならオッケッケ!」みたいな返事してました。

しかも、事前にサンプルを作って「こんな感じでどうですか?」と業者さんは確認してくれており、それはバッチリこれと同じ形でした。じゃあ業者さん何も悪くないわ。完全に私がオンリースットコドッコイです。

 

 

かなり小さくなってしまった仮面はつけるとだいぶ恥ずかしく、マイクロビキニを着せられて「な、なによこの水着…!」と言っている美少女とまったく同じ気持ちになりました。

 

 

 

でも仕方ないので使うことに。3ヶ月ほどつけていたら慣れてきました。最近はYouTubeなどでの露出も増えたので、動きやすくていいかもしれません。

 

 

まとめ

 

こうして見ると、私のインターネット歴は仮面とともに歩んだ歴史でもあること、そして年々仮面が縮小していることがわかります。最初はあんなにおびえていたのに、だんだんどうでもよくなってきてるんですかね。

 

このあと私はどうなっていくのでしょうか。そのうち普通に顔出したりするんでしょうか。

ただ一つ確かなことは「いちいち仮面をつけたりはずしたりするの、すごい面倒」ということです。

 

 

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もういっそこれになろうかな。