日本の施政下であることを世界にわかりやすく示せるのが、日本に国籍のある人間が住んでいることだ。この意味で、尖閣に公務員の駐在が一番わかりやすい。安倍首相は、2度目の首相に出馬する際、尖閣への公務員駐在を主張していたので、原点に返ってほしい。
この意味では、民主党政権下の2012年8月に香港活動家が尖閣に不法上陸した際、逮捕に警官がいったはずなので、これを奇貨として、そのまま常駐すべきだった。残念な機会を逃したものだ。
そのほかにも、外から見える形のものも選択肢のひとつとして入る。沖ノ鳥島にあるヘリポートは、上空からみれば「H」の文字がはっきりわかる。これと同様な施設を尖閣にも作り、いつも上から写した写真に映るようにすればいい。同じく人工物であるが、今ある灯台の整備拡充、墓地の整備、道標・記念碑の設置などすぐにできることは多い。
民主党政権下で、尖閣を「国有化」したのだから、こうした公務員駐在や人工物の設置は容易なはずだ。
とりあえず、日米で情報共有し警戒活動を強化するのもいいが、尖閣の米軍射爆場活用という案もあり、筆者はかねてより提案しているので、是非とも検討していただきたい。
こうした武力を背景にしたものでなければ、東海大の山田吉彦教授が行おうとしている海洋生物研究という名目で、研究者を尖閣に招きいれるというのも一案だ。その際、外国の研究者も招聘し、そのビザには日本政府の認証印を押すというのも施政権の行使になる。それと似ているが、今は墓参りのシーズンなので、日本人が墓参りをするというのもありだ。
最後に、コロナの感染が収まらない。ブレーキとアクセルを同時に踏むような施策なので、正直ってピークの予測が極めてやりにくくなっている。今後も、可能な限りで状況を注視していきたい。