データ利活用ポテンシャルが高い企業リスト(転職者&僕向け)

前回整理した転職で気を付けるべきポイントに基づき、今回は具体的にそれらを満たした「データ活用のポテンシャルが高い企業」をリストアップしたいと思います。

こんな感じの表を作って、1社1社地道に、IR情報を調査していきましたので、オリジナリティが高い情報になっていると信じています笑
→ 【参考資料】上場100社のデータ活用度(なびなび調べ)

売上高上位企業のデータ活用ポテンシャル評価(なびなび調査)

なお、この記事の対象となるのは、以下のような方です。

  • データ活用に関連するポジションでの転職を検討している
  • ITベンチャーではなく、大手事業会社に興味があるが具体的にどこにエントリーすれば良いのか決めかねている

ポテンシャルが高い企業(なびなび調査)

詳細後述しますが、公開情報を独自調査した結果、以下企業は「データ活用のポテンシャルが大きい」と判断しました。

抽出条件は、1. 企業規模が大きいこと、2. 中期経営計画で戦略骨子レベルでデータ活用に関する言及がなされていること、としています。また、2019年9月頃の情報を元に作成しているので、情報が古い可能性がありますことをご了承ください。

外資企業やメガベンチャーに興味がある方は、こちらのサイトに求人がまとまっているので参考になるかもしれません。
→ 【2020年夏版】データサイエンス&機械学習周りの人材募集状況まとめ

#社名業界(大)業界(小)出所
5日本電信電話IT・メディア通信リンク
7日立製作所IT・メディアITリンク
8ソフトバンクグループIT・メディア通信リンク
9ソニー電機・精密電気機器リンク
12かんぽ生命保険金融金融リンク
13三菱商事小売・卸総合商社リンク
15豊田通商小売・卸総合商社リンク
16三菱UFJフィナンシャル・グループ金融金融リンク
17セブン&アイ・ホールディングス小売・卸小売リンク
19三井住友フィナンシャルグループ金融金融リンク
23MS&ADインシュアランスグループホールディングス金融損害保険リンク
25KDDIIT・メディア通信リンク
34SOMPOホールディングス金融損害保険リンク
44関西電力エネルギー・資源電力リンク
55シャープ電機・精密電気機器リンク
56ダイキン工業電機・精密家電リンク
60住友化学エネルギー・資源化学リンク
61日本郵船物流・運送運送リンク
62リクルートホールディングスIT・メディアインターネットリンク
64ファーストリテイリング衣料・装飾アパレルリンク
66アサヒグループホールディングス食品ビールリンク
68いすゞ自動車自動車・機械自動車リンク
69リコー電機・精密電気機器リンク
72旭化成エネルギー・資源化学リンク
73エヌ・ティ・ティ・データIT・メディアITリンク
76野村ホールディングス金融金融リンク
77ANAホールディングス物流・運送航空リンク
85LIXILグループ建設・不動産住宅設備リンク
89東京瓦斯エネルギー・資源ガスリンク
91三井不動産建設・不動産不動産リンク

調査手順

抽出要件

前回整理した転職をする際に気をつけるべき4つのポイントは以下の通りでした。今回は要件1. 4. に着目して企業をリストアップしました。

  1. 中小企業は避けるべき(規模が大きいほどインパクトが大きいので)
  2. 「これから分析に力をいれようと思っている」は要注意
  3. どのような業務とスキルが必要とされているか採用側が分かっていない
  4. 経営陣がデータ利活用PJにコミットしているか

要件1. 4. に着目した理由は以下の通りです。

  • 要件2. を外した理由は、調査困難であることに加え、要件4. である程度はカバーできると踏んだから。
  • 要件3. を外した理由は、採用担当に聞いてみないと分からなそうと思ったから。

要件4. を直接確認することは難しいですが、ここでは、中期経営計画におけるデータ活用に関する言及の強さによって類推することとします。この類推の妥当性についてはこちらの記事をご覧ください。
→ データ活用レベルの見極め方(転職者&僕向け)

※上記の記事は、分析力を武器とする企業(トーマス・H・ダベンポート (著))の内容をベースに記載しています。興味ある方はこちらもどうぞ。

作業手順

以下の手順を踏みました。

  1. StockClipから、売上高上位100社を抽出した(売上高は2018年-2019年のもの)
  2. 業界動向Search.comの業界分類に従って、対象100社の業種を分類した(業界別の傾向を見たいため)
  3. 各社の直近のIR情報(中期経営計画、もし中経営計画が無い/古い場合、決算説明資料なども確認)を確認し、デジタルトランスフォーメーション(以降、DX)の位置付けの大きさを評価した

DXの位置付けの大きさについては、主観がなるべく入らないように、下記の基準を定めています。DXは、業務効率化(コストサイド)と価値提供(売上サイド)の二方向で考えられますが、今回はコスト/売上のいずれかで取り組みがなされていれば◯または△と評価しています。

評価想定するDX成熟度今回の判断基準
全社を上げてDXに取り組んでいるように思える。データサイエンティストとして入社したら、ビジネスサイド&マネジメントから協力を得られそう経営計画の骨子(多くても10個程度)のうちの1つとしてデータ利活用(ICT, IoT, AI等による付加価値向上、業務改善等)が取り上げられている
DXに関する情報発信をする意思は感じる。データサイエンティストとして入社してもビジネスサイド&マネジメントから協力を得られないこともありそう経営計画の骨子を実現するための1手段として(ICT, IoT, AI等による付加価値向上、業務改善等)が取り上げられている
×DXの市民権はほとんどないものと感じる。データサイエンティストとして入社しても、ビジネスサイド&マネジメントとの調整に苦労しそう経営計画の要点として、データ利活用(ICT, IoT, AI等による付加価値向上、業務改善等)に関することが取り上げられていない

最後に

以上、私自身の転職での反省をもとに、データ活用ポテンシャルの高い企業リストをお届けしました!

転職では、企業が扱うサービスやデータが自分がやりたいことに近いのか、企業風土が合いそうか、待遇が要件にあっているか等、データ活用成熟度とは別の判断軸も大事だと思います。飽くまで初期スクリーニング&参考情報としてお役立てください!!

冒頭で紹介した100社の調査資料をこちらに投稿しました。
→ 【参考資料】上場100社のデータ活用度(なびなび調べ)

コメントを残す