今年こそは八十八夜に新茶を、
と心しながらも、
気がつけば口にするにままならずも
時を経てしまっていた。
「八」は末広がりで
縁起のいい数字とされ
この日に新茶を飲むと
長生きすると言われている。
今年は健康茶でも作ってみたいな...と
思いながらもまたしても実行に至らず、
先日私が勤める旅ツアーに常々参加下さる
馴染みのお客様とそんな話で意気投合し
盛り上がってしまった。
その方は梅やビワ、スモモ、ミカンの木に
ドクダミの根を移植し
農薬を使わずして大切に育て
梅雨前に刈り取ったドクダミを
竿に吊るして一滴の雨にもさらすことなく
乾燥させ、
パリパリになった見事なドクダミ茶を
完成させ毎日飲んでいらっしゃるのだそうだ。
私も十数年前にもなるだらうか、
一時は毎朝 1リットルの水に
ドクダミの葉を好みの量入れ沸騰させ、
最後にレモンかスダチの果汁を少量加え
毎日欠かさず飲んでいた時期があった。
ドクダミは栄養の宝庫で「十薬」とも云われ
体に良い力を10種類も秘めている。
昔から十薬茶として飲用され
100歳まで大往生した祖母も
戦時中よく飲んでいたと明かしていた。
何より自然こそが
尊い命を育んでくれるものなのだと
痛感する。
そんな先人からの教えこそ
後世に受け継がれて
いくべきものなのだらうなぁと。
今やミヤジが云うやうに
この国のみならずとも
世界は人が口にするものを加工し、
添加物を加え化学調味料なんぞは
当たり前ともして
溢れかえっている。
人の体のたんぱく質は
口にした栄養素でもって
分解、吸収、合成を繰返し
形成されると云うのに
体にとって不必要な異物とあらば
分解、合成なんぞされぬどころか、
ましてや添加物によっては発癌性が
指摘されるものまである。
突き詰めればキリがない話であらうけれど、
嘗て大見得切れる程の健康思考だった私とて
1日でも長く生き、歌い続けやう為に
食品添加物の本までもを読み漁り、
いかに素晴らしい歌声を届けやうと
泣く泣く煙草まで経ったミヤジには
頭が下がる限りだ。
そんなことを改めて痛感させたのが
正にこの中の二曲である。
発売以降、
擦り減るかの如く聴き馳せて、
DVDに至るは穴があく程に観入っている。
「Destiny」も「明日を行け」でも
「音楽と人」7月号インタビューの中で
金光氏が仰っていた
全く表現は対照的ながらも
同じことを歌っている!
と表されていたその言葉に
なるほど納得ができた。
ところがそれを全くもって思わせない
別世界を醸すサウンド!
これがエレファントカシマシなのだ!
" 明日を行け!...とAメロから始まる
パンチのきいたミヤジの歌声を
聴いた瞬間からもはや鳥肌が立った。
爽快で抜けのいいハードでバリパリの
ロックサウンド、
意表をつく転調、
毎度毎度、二の句が継げない程の
衝動に駆られる。
いい意味で見事に期待を裏切り、
見事なまでに期待以上を突きつけてくる、
これかエレファントカシマシ、
すなわち化ケモノバンドである。
ミヤジはカップリング「明日を行け」の中で
" 未だ意義の見出だせぬ俺の生涯 ......♪ "
と自らを表し歌っている。
あのさいたまスーパーアリーナという
エレカシ史上最大規模にして
最高曲数37曲、4時間というステージを
大成功にしておさめたミヤジとて
まだそんな事を云うのか、
とその歌詞に正直驚いてしまった。
「心にもないことを歌えない」と
常々いうミヤジであらうけれど
それだけの才能と野望をもってして、
素晴らしい音楽を生み出す
多芸多才な世界を持っている人が
これじゃダメだ、
まだまだ行かなきゃなるまい、
と云わんばかりに
自分の中にそういう感覚を持ち続けている
からこその言葉なのだらうと驚かされる。
でも私はそういうミヤジが
堪らなく好きなんだよな。
「一個のことしかできないんですよ」と
スペシャ鹿野氏によるインタビューで
ミヤジが語っていたそれは
よりクオリティの高いところを
目指すがこそ、
煙草を絶ち万全の体調を期して
その一個の為に全神経を集中させたがこそ
生み出し得たすなわち今のエレカシの
最大傑作にして最高の2曲、
「Destiny」そして「明日を行け」だ。
そうして断片的ながらも
発売前に目にしていた謎多きPV、
この歌詞カードに記されたギリシャ神話、
「運命の三女神」の挿絵とPVをフル視聴して、
その謎がスッキリと解けた。
海外ドラマ好きの友人宅で観た
「スーパーナチャラル」シーズン6の
「沈まぬタイタニック号」では
確か運命の三女神の一人 アトロポスが
登場していた。
これを思い返して
もう一度調べ直してみたらば、
三女神のことを複数系でモイライと呼び、
これにあらわす運命の糸とは
男女の縁を表す赤い糸のイメージとは異なり、
人生の尺の長さを糸の長さと捉え、
運命はその糸の長さによって
決まってしまうと考えられていたと
いうものだ。
その運命の糸は金色をしていて
糸巻き棒から糸を紡ぐ者......クロートー
運命の図を描き割り当てる者......ラケシス
割り当てられた糸を切る者......アトロポス
この三人の女神が糸を操り
この三人の女神の働きによって
人間の寿命は決まると考えられたのだ。
あの万能の神ゼウスまでもが
この三女神の決定に従っていたと
いうのだから絶対的な万物の摂理に等しい
存在だったということなのでせう。
なるほどこのPVの中でモイライが
運命の糸を操り
断ち切ろうとするハサミをミヤジ自ら
奪い放ち寿命を繋いだのには、
運命に操られることなく
たったひとつの愛を求めて
揺るぎない精神で歌い続けて行くぜ!
と云わんとするものだったのだなぁと。
ここまで歌い続けることに不惑になって
制作されたこの大傑作2曲に
なるほどそりゃ鳥肌が立つという訳だ。
今回精力的に宣伝活動もこなし、
ミヤジラジオコメント出演も
抜かりなくYouTubeにて
アッブして下さった方のおかげあって ↓
http://m.youtube.com/#/channel/UCOx5uWgHxmB6ilS-6ngGUmg
何とか網羅しながらも、
ミヤジ自身もこの2曲の完成度に
大満足なのが伺えるコメントで
何ともホッコリ嬉しくなる。
中々感想が書けないでいる
「LIVE MONSTER」も「めざまし」も
関西で放送がなかった
「王様のブランチ」に至るは以下で
抜かりなく視聴し ↓
http://youtu.be/nNqn7YxjlDs
「ザテレビジョン」「TV Station」
「MUSICA」「bridge」も
買いこぼすことなくフラげし
観こぼすことなく視聴している。
またそれぞれ纏めて追々
感想をぜひとも書きたい。
斯くして衛星除けば
地上波テレビ、ラジオ、magazineも
残すところ24日今夜、及び
明後日25日のミヤジラジオコメント
及び、7/1日発売の rockin'on 8月号を
残すのみとなるだらうか。
恐らくはこれからはアルバム制作及び
夏フェスリハに専念するであらう日々も
この2曲を聴き得ながらも
何とか優に過ごしゆけそうだ。
そうしてこの2曲を生で聴ける
エレカシライブツアーに向けて
胸を張って足を高く鳴らして
まだ見ぬ明日へと元気に行きませう................................................................................................
友よ 胸を張って 足を高く鳴らして行け まだ見ぬ 明日を行け...........................................................................................................................