リニア模型、浮いて走るよ 碧南の玩具メーカーが6年かけ開発

2020年8月8日 16時00分 (8月8日 16時00分更新) 会員限定
ビル群のジオラマを浮上して走る「リニアL0系」の模型=名古屋市中区金山で(大橋脩人撮影)

ビル群のジオラマを浮上して走る「リニアL0系」の模型=名古屋市中区金山で(大橋脩人撮影)

  • ビル群のジオラマを浮上して走る「リニアL0系」の模型=名古屋市中区金山で(大橋脩人撮影)
  • リニア模型の試作品を手にする野々宮猛さん=名古屋市東区で
 模型はお先に出発進行! リニア中央新幹線を縮尺し、本物さながら磁石で浮いて走る模型「Nゲージリニア」の販売が間もなく始まる。六年かけ開発したのは、愛知県碧南市にある社員六人の玩具開発メーカー「ノエルコーポレーション」。車両などほぼ全ての部品を同県内工場で生産する「メードイン愛知」のリニアだ。 (宮畑譲)
 日本の四季を表現した山や海、ビル群のジオラマを「リニアL0系」の模型がさっそうと駆け抜ける。車両はレールの代わりとなる「ガイドウェイ」と車両内に仕込んだ磁石で浮上。橋脚に内蔵されたセンサーとコイルで磁力を飛ばし、車両を押すことで進む。この原理で難しい浮上走行を実現させた。
 「他社がやらない不思議な物を開発する。それが会社のコンセプト」。こう話す同社の社長野々宮猛さん(57)だが、製品化の道のりは平たんではなかった。
 コイルの出力やセンサーが反応するタイミングなどのバランスが合わないと車両はスムーズに走らない。このデータを取るのに多大な時間と労力を要した。
 途中、開発資金に行き詰まりかけたこともあるが、社員たちはあきらめな...

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