新型コロナウイルスの感染対策で、感染者1人が平均して何人にうつすかを表す指標「実効再生産数」が沖縄は3・2で、感染が広がる関東圏や関西圏の値より高い結果となった。識者が厚生労働省に専門的な助言をする「アドバイザリーボード」が6日、東京都内で開かれ、数値が示された。
実効再生産数は関東圏1・2、関西圏1・6、九州北部が2・1で、県内は大幅に上回った数値になった。10万人当たりの1週間の感染者数(7月30日~8月5日)は沖縄30・32人、東京17・41人、福岡16・58人、大阪14・37人に比べて多く、専門家は、沖縄の感染状況について「感染スピードが速い。かなり急速な拡大がある」と指摘した。
検査体制では県内の検査(7月27日~8月2日)は3433件で、陽性者の割合は9・5%に上った。感染者増加の要因については観光客が沖縄本島や宮古島、石垣島の飲食店で会食し、感染が起きているとの説明があり、専門家は「3密」対策を求めた。
会議の資料では県内の流行状況について「クラスター(感染者集団)から流行拡大傾向」と指摘され、代表的なクラスターとして那覇市松山地区のキャバクラや沖縄赤十字病院(那覇市与儀)が挙げられた。