千歳鶴では、純米酒や吟醸酒の約7割に北海道産の酒造好適米「吟風」を使っています。その生産を一手に支えてくれているのが、新十津川村「ピンネ酒米生産組合」の契約農家の皆さん。道内一の酒米作付面積を可能にする豊かな環境に甘えず、いかに大切に育ててくれているかを、「吟風」の成長とともにお届けします。
田植えが終わってから2週間ほど経った稲。
まだ若く、青々としています。
千歳鶴では、純米酒や吟醸酒の約7割に北海道産の酒造好適米「吟風」を使っています。その生産を一手に支えてくれているのが、新十津川村「ピンネ酒米生産組合」の契約農家の皆さん。道内一の酒米作付面積を可能にする豊かな環境に甘えず、いかに大切に育ててくれているかを、「吟風」の成長とともにお届けします。
「水も、やりすぎちゃうと、根が吸収しようとする努力をしなくなっちゃう。苗を田に移す時、根に付いている土がボロボロくずれてダメになるんです。強い苗にするには、甘やかしすぎも、厳しすぎもいけない。手がかかる子どもなんです」。川原さんは笑います。気温が少し上がるだけでもハウス内の温度は50℃ほどまで上昇するため、生産者の皆さんは、子どもを見守るように、酒米の苗をいつも気にかけているのです。
本格的に雪どけが終われば、ビニールハウスで苗を育てながら、田を粗く耕したり、水を張って土の表面をならしたり。そうして、手塩にかけた苗を例年では5月中旬に田に移しかえます。日本清酒は、毎年、杜氏を含めた社員が、実際に田植えを体験する社内行事を実施。生産者の皆さんと手を携えるからには、生産者の皆さんがどれだけ酒米に愛情を注ぎ、苦労して作っているかを知る必要があるからです。今日も、新十津川の地では、稲たちが大切に育てられていることでしょう。