5歳未満のコロナウイルス保有量「大人の10~100倍」のナゾ

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幼児が媒介しているのか

 気になるのは、新型コロナウイルスの保有量の高い幼児が“スプレッダー”になってしまうのかどうかだ。今回の研究は、幼児が伝染させやすいのかどうかを調べていないが、論文を書いた医師は米CNNの取材にこう答えている。

「どんな小学校の教師や小児科医も、幼児がウイルスの小さな媒介者たちだと言うでしょう。私たち(大人)が冬に子供たちから病気をうつされることはよくありますから」「他の似たようなウイルスを考えてみると、子供たちが伝染させることも考えられます」

 一方、感染者の接触歴を年齢別に比較した韓国の研究によると、0~9歳の子供が家族に感染させた事例は全体のわずか5%程度だったという。幼児は大量にウイルスを持っているが、感染させづらい――。こんなことがあり得るのか。

「新型コロナに関して言えば、ウイルス量と感染力は必ずしも比例しないということでしょう。ウイルス量というよりも、どういう行動をするかが、感染する・させる要因だと思います。幼児は家庭内にいることが多いため、外に感染を広げることは考えにくい。『ウイルス量が多いイコール感染させやすい』と判断するのは早計です」(左門新氏)

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