開襟シャツが人気で便利。真似したい着こなし&注目ブランド

開襟シャツが人気で便利。真似したい着こなし&注目ブランド

ここ数年、夏トレンドの最右翼に挙げられている開襟シャツ。抜け感の強いアイテムだけに、どう着こなせば良いのか、その答えをおすすめアイテムと共に探っていこう。

牟田神 佑介

2019.04.25

トップス
シャツ
開襟・オープンカラーシャツ
夏の着こなし・コーデ
春の着こなし・コーデ

かっちりさとリラックス感が共存する、開襟シャツに注目

シャツの基本ディテールといえば襟。昔からホリゾンタルカラーやボタンダウンなど襟型1つで印象が変わることはよく知られている。昨今ではかっちり感の強いレギュラーカラーでは少し窮屈だ……、とカジュアルシーンでのシャツに抜け感を求める層が増えており、カジュアルシーンにおいてノーカラー、バンドカラーといったカラーレスのアイテムも主流になりつつある。そして、そんなトレンドの最前線にいるのが”開襟”シャツ。もともとリゾートテイストやルードさが強いアイテムだが、各ブランドから大人顔の一品が多数出ていることもありその人気を急速に高めている。

ラフでルードなイメージの開襟シャツ。選ぶなら大人顔の1枚を

開襟(オープンカラー)と聞くと、レーヨンのように清涼感のある素材で仕立てられたアロハシャツやボーリングシャツなど、脱力感のあるラフな姿を想像する人は多いかもしれない。しかし、最近ではリラックス感はそのままに、色みや素材でどこか大人な雰囲気を漂わせる着こなし方やアイテムが注目を浴びている。

ここでは、膨大な数がリリースされている開襟シャツのなかから、ポイントを3つに絞ってその選び方をお伝えしよう。

ポイント1総柄、ビビッドな色みを避ければ自ずと落ち着いた表情になる

アロハシャツをはじめとする総柄シャツは、大人のシックな着こなしに落とし込むには難易度の高いもの。ただでさえ首元で抜け感を強めているのに、リゾートテイストが強調されてはこれから開襟シャツに挑戦する……という方にとってハードルも高いだろう。普段のシャツスタイルに程良く遊び心を落とし込むなら、色もあくまで落ち着いたモノが良い。ブラック、グレー、ベージュとメンズの定番色を基本としつつ、色みを差すとしてもペールカラーやフェードカラーなど淡いものがおすすめだ。

ポイント2上質な生地が気品漂うビジュアルを生む

シャツに限った話ではないが、使用する素材もルックスを左右する重要なファクター。例えば、サテン調のものやシルク、上質なコットンなど高級感やこだわりに満ちた生地を使った1着なら、労せずして優雅な空気をまとうことができる。逆に、ハリのあるポリエステル混のモノであればクリーンかつスポーティなムードを呼び込むことも可能だ。カジュアル色の強いアイテムである分、素材感で格を表現しておきたい。

ポイント3サイズは“ややゆる”ぐらいを心がけて

抜け感が命の開襟シャツは、タイトに着こなすより少し肩が落ちる程度の“ややゆる”サイズが適役だ。ストリートトレンドが継続しているなかでは2、3サイズアップしたビッグシルエットも人気が高いが、大人っぽく清潔感ある着こなしを目指すなら写真ほどのサイズ感が理想だろう。半袖の場合は、あまり袖ぐりの大きなモノを選ばないようにするとモアベターだ。

着こなしだって大人っぽく。明日から真似したい3スタイルをピックアップ

自分に合ったアイテムを選んだとしても、それをうまく着こなせなければ宝の持ち腐れ。選んだアイテムをどう合わせるか、どんなアイテムと組ませるか、さまざまな視点から開襟シャツを着こなすためのベストなポイントをかいつまんで紹介していこう。

ポイント1お馴染みのワントーンコーデなら初心者でも安心

近年、メンズカジュアルの着こなしでポイントに挙げられてきたワントーン。シンプルかつイージーにおしゃれに仕上げるテクニックとして浸透してきたが、それは開襟シャツのコーデにも応用可能だ。シューズの素足履きや襟元の白Tシャツなどでポイントを作ると着こなしも単調にならない。

ポイント2アウタースタイルのアクセント付けにもちょうど良い

少し肌寒さを覚える日は軽くアウターを羽織っても、開いた襟元がさりげなくアクセントを添えてくれる。ノーカーラーブルゾンやカーディガンなど襟のない羽織りを合わせるのがセオリーだが、こちらのようにラペルのあるジャケットのインナーに着込むのも顔周りに動きが出て面白い。その際は、極力色使いを少なくすることでがちゃつきを抑えることが肝要だ。

ポイント3タックインでも自然にキマるのが開襟シャツの強み

着こなしのテクにおいて、少々ハードルが高く感じてしまうタックイン。Tシャツでタックインするとストリート色が強くなるし、レギュラーカラーシャツではビジネス感が出てしまう……。だが、以外にも開襟シャツを用いればすんなりと取り入れることが出来る。ポイントは、グレーやカーキなど中間色で構成すること。オールブラックなどではモードっぽさが先に立ってしまい、難易度の高いものとなる。

今の空気にマッチする、大人が選びたい開襟シャツ

これまで述べてきたポイントを踏まえ、大人が選びたい最適なオープンカラーシャツをセレクト。リラックスできるうえにシャンとする1着は、応用も利きやすくデイリーに袖を通せる。また、比較的こなれた価格帯のモノを選んでいるので、開襟シャツは初めて、という方にもぜひチェックしてもらいたい。

アイテム1『ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ』

ストレッチ性に優れたポリエステル製開襟シャツとショーツがセットアップになって登場。まだ暑い今の時期にうれしい接触冷感性に加え、撥水性も兼ね備えているので野外フェスやアクティビティにも活躍してくれる。程良いルーズシルエットのシャツは1枚で着てもトレンド感抜群。

アイテム2『ジュンレッド』

ベーシックな開襟シャツをレーヨン混のとろみ素材でぐっと今っぽい表情に。滑らかな落ち感と光沢を併せ持ったシルクのようなルックスながら、軽い着心地でさっと羽織れる気軽さが魅力だ。ナイロンも混紡しているので、自宅でお手入れしやすいのもうれしい限り。シーズンムードを盛り上げてくれるシックなカラーリングは全4色。

アイテム3『グリーンレーベルリラクシング』

柔らかなポリエステルのポプリン生地がまるでドレスシャツのような洗練されたムードを醸出。製品染めならではの美しい発色もポイントで、夏はもちろん暗くなりがちな秋コーデに取り入れればアクセントになること間違いなし。すでに開襟シャツをお持ちなら、2枚目としてもおすすめだ。

アイテム4『アーバンリサーチ』

ざらついた涼感のある独特の表情は、リネン100%ならでは。光沢を抑えたあたたかみのある風合いが実に大人らしく、手軽に季節感のある着こなしが叶う1枚だ。落ち着いた雰囲気で悪目立ちの心配もないので、マスタードイエローなど挿し色に挑戦してみるのもいいだろう。

アイテム5『ナノ・ユニバース』

起毛感のあるフェイクスエード素材は、ポリエステル素材にはない上品な光沢が特徴的。チノパンやジーンズと合わせるだけでも、簡単に大人っぽ意雰囲気を装える。ベーシックなボックスシルエットだが、脇に入れられたスリットにより、突っ張るような着心地とも無縁だ。

アイテム6『アダムエロペ』

古着のようなソフトな肌触りにとことんこだわり、とろけるようななめらかな着心地を実現。上品な光沢感と洗いざらしのヴィンテージ感が融合した、大人のオフにふさわしい開襟シャツだ。ロングスリーブならインにアウトにと3シーズンに渡って愛用できる。

アイテム7『シップス ジェットブルー』

ポリエステル糸をサテン調に織り上げることで、独特の美しい光沢感を有した春夏らしい質感の1枚に。落ち感のある素材の作り出す、優雅なドレープが美しい。カーディガン感覚で着こなせる、汎用性の高さも魅力だ。

アイテム8『ジェラートピケ オム』

開襟シャツの1つの形であるパジャマシャツ。リアルな寝具を製作している『ジェラートピケ オム』のそれを選べば、専業ブランドならではの着心地の良さを実感できる。とろみのあるモダール素材を使用し、オーバーサイズで仕立てたこちらは、タックインにも最適なシルエットが売り。

アイテム9『ユナイテッドトウキョウ』

生地にこだわりを見せる『ユナイテッドトウキョウ』のオリジナル生地を採用した1着。サテンを使用しつつもマットな質感に仕上げており、上品な佇まいに。フェードがかった大人っぽいカラーリングも要チェックだ。もちろん安心の日本製。

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「Men’s JOKER」、「STREET JACK」と男性ファッション誌を経た後、腕時計誌の創刊に携わり現職。メンズ誌で7年間ジャンルレスに経験してきた背景を生かし、TASCLAPでは主に腕時計や革靴、バッグなど革小物に関する記事を担当している。
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