警視庁は15日、出資法違反(預かり金禁止)の疑いで、加工食品などのオーナー制度を展開し、昨年9月に約1000億円の負債を抱えて破産した通信販売会社「ケフィア事業振興会」の関連会社「かぶちゃん農園」(本社・飯田市川路)を家宅捜索した。
捜索容疑は2018年2~6月、東京や神奈川の60~80代女性から現金約310万円を違法に預かった疑い。
この日は午前8時20分ごろ、警視庁の捜査員15人ほどがかぶちゃん農園本社前に到着。建物内に入り、午後1時40分ごろから約30分かけて押収品を運び出した。同庁はケフィアグループ会社の「かぶちゃんメガソーラー」についても併せて捜索を行った。
ケフィアは、干し柿やジュースなどの加工食品を販売した後、利息をつけて買い戻す「オーナー制度」を展開。6日には出資法違反の疑いで、東京都千代田区の本社が家宅捜索を受けていた。
かぶちゃん農園はケフィアが取り扱う干し柿などの生産を行っており、関連会社とともに昨年10月に破産した。また、13日には同農園などの関連会社の社長を務めた鏑木武弥氏が都内の自宅で死亡しているのが見つかり、自殺とみられる。
◎写真説明:押収品を運び出す警視庁の捜査員(15日午後2時ごろ)