良品計画は、チャプター11のリリースにあたりこんな文言を使っている。
「米国のお客様に、無印良品の思想に基づく『感じ良いくらし』の提案と、倫理的で誠実な良品をリーズナブルな価格で広く提供していく企業となるために……」
倫理と誠実さという言葉は、最近、企業でよく使われる言葉だが、今回の同社の行為が倫理的で誠実なものであったか否かは、今後中期的にもボディーブローのように大きな影響を与えてくることが予想される。
本体ではまだ余力を温存しておきながら、米国法人の債権者を切り捨てたかのように捉えられるようなことになれば、今の時代認識を見誤っていると捉えられる可能性すらある。
公器である企業は、社会的使命を帯びており、いまは一つ一つの組織の「真価」が問われている時代であることを、忘れてはならないだろう。
さて我々はいま、全く未経験の危機に直面しているが、そんな時にはワクチンやコロナ特効薬の最先端研究に心を奪われるだけでなく、歴史的な危機から対処法を学ぶことも求められている。
そこで筆者は歴史上に起こった7つの危機を分析し、当時起こった危機や変化の本質をコロナショックに置き換えて、Afterコロナで起きることを予測してみた。
以下、それを示していこう。