# 新型コロナウイルス

黒死病、オイルショック…「歴史は繰り返す」コロナ後の世界はこう激変する!

「7つの危機」の教訓をいかせるか
田中 道昭 プロフィール

「無印良品ショック」の意味

株価と実体経済が乖離してゆく状況が、今後も繰り返されれば、世界的に巨大なバブルが発生する。

主要各国の政府への信認が崩れた途端に、大暴落を誘い、経済ショックが深刻化する可能性も、踏まえておく必要があるだろう。

こうした危機が目の前に来ている。あるいはこの1-2年の間に繰り返される感染拡大や経済ショックを前提に、我々はいま「真価」を問われ、また「進化」が求められているわけだ。

最近の例で少し不安を覚えることがあったので、あえて指摘しておきたい。それは無印良品のアメリカ100%子会社が米連邦破産法第11章(チャプター11)を申請したことだ。筆者はこれに懸念を持った。

 

米国法人はコロナ前から赤字が続き、今後の復調の見通しも立たないとはいえ、良品計画の日本本社はまだまだ体力を温存している。

言うまでもなくチャプター11は、従来からの契約内容を超越して債権者との債権カットの交渉を可能にさせ、債権者に犠牲を強いるもの。そして今回のコロナショックは、自粛経済の中で消費が悪化する川下から広がる経済悪化だ。

合法的に行われることとはいえ、債権者に犠牲を強いる行為は、SDGsが強く求められる中で、本当に社会的使命のある選択と言えるのか。