違法にコピーされたゲームソフトのデータがインターネットオークションで活発に売買されている。なかでも人気ソフトのポケモンをターゲットにしたものが多く、コピーどころか、中身に手を加えた「改造品」も出現、関係者も頭を抱えている。
「いまのネットオークションには不正コピーされたポータブルゲームソフトが多く、人気の『ポケットモンスターDS』(ポケモン)は、毎週600以上も出品されているとみられます。中身もゲーム内の小遣いやアイテム数量を最大値に改造してあったり、発売元の任天堂から配信されていない偽造モノだったり。野放図に近い状態です」
ポケモンのライセンスを管理するポケモン社(東京)の関係者は怒りを隠さない。
ポケモンのポータブルゲームとは、プレーヤーが数百種類の「ポケモン」と対戦し、経験値やお小遣いを増やしながらキャラクターを捕獲するのがストーリー。キャラの種類を増やしたり、データ通信で捕獲したキャラの交換もできる。
「そもそも、セーブしたデータを何らかの手法で繰り返しコピーし、販売するだけでも著作権法違反にあたります。任天堂が配信してない改造ポケモンを発売したりするのも、オリジナルの楽曲に手を加えてアーティストに無断で販売しているのと変わりません」(先の関係者)
試しに最大手のヤフーオークションのサイトにアクセスしてみるとポケモンの違法ソフトばかり。購入して利用する場合は、指定口座に入金後、出品者の元にゲームソフトを送付し、出品者がそのソフトのデータを更新して返送する仕組みという。ほとんどが2000円前後で、出品者のIDを数えると17個もあった。
夕刊フジでは、この改造ソフトの出品者に違法性についての見解を求めているが8日現在、返答はない。
違法ソフトの出品についてヤフー本社(東京)では「出品物が違法なものかどうかは当社で判断できません。ご指摘のケースの場合ですが、権利者であるゲーム会社から申告があれば、出品取り消しなどの措置をとることは可能です」と話す。
いたちごっこかもしれない。