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世界銀行(WB)は7月30日に発表したベトナム経済に関するレポートで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受ける一方で、ベトナムの2020年の国内総生産(GDP)成長率は+2.8%と成長を維持し、世界5位につけると予測した。
また、消費者物価指数(CPI)上昇率予測を+3.9%とした。公的債務の対GDP比は56.1%に拡大し、財政赤字も拡大するが、経常収支は引き続き黒字を計上する見通しだ。
回復基調が続けば、2021年のベトナムのGDP成長率は+6.8%へと一気に回復し、2022年は+6.5%と高水準を維持するものと見込まれる。
統計総局(GSO)の発表によると、2020年1~6月期の国内総生産(GDP)成長率(推定値)は前年同期比+1.81%で、前年同期の+6.76%から大きく減速した。4~6月のGDP成長率は+0.36%で、4~6月および1~6月期として共に直近10年間で最低値となった。
ベトナム経済は直近35年間で最も大きな打撃を受けているが、WBは今回のレポートで予測の根拠について「ベトナムは新型コロナに対応するための適切な政策と良好な基盤を確保している」との見解を示した。
ただし、今回のレポートは、南中部沿岸地方ダナン市を中心に拡大している新型コロナの第2波が発生する前に執筆されたものとなっている。
これに関連し、一部エコノミストは、社会的隔離措置が続けば7~12月のベトナム経済はマイナス成長に落ち込む可能性があると懸念している。