今は日本製商品を買うだけではなく、タレントが日本料理を食べたという理由で叩かれ公開謝罪をしたり、日本旅行の動画を流しただけで懺悔の謝罪を余儀なくされたYouTuberがいるなど、日本の歌、料理、遊びを楽しむだけでも社会的なバッシングを受ける事態まできている。そしてそのバッシングにはマスコミまで加えているのだ。日本マスコミが「K文学」という表現で韓国文学を宣伝、広報するのとはあまりにも対照的だ。私はこの両国の不均衡な姿、非対称な状況に深刻な問題が潜んでいるように思えてならない。

日本メディアはなぜ「一方通行」に疑問を呈さないのか?

 もし、韓流の広がりが日韓の友好を深めるための要因になるとするならば、韓国において起きている日流バッシングは日韓友好の障害となっているのではないか? このような不均衡こそが日韓友好の障害であり、韓国の反日感情が消えることのない理由のうちの一つだと断言してもいいだろう。

 日韓友好を主張する日本のマスコミや文化人が、日本のドラマや歌が韓国で放送不可となっている現実について、日本のコンテンツの流行を占領、危機と表現する韓国マスコミについて、日本文化を楽しむだけで叩かれる現実について黙っているのはあまりにも無責任だ。韓国が日本文化に対し依然として排他的であり、鎖国を貫くことについて、異議を申し立てるべきではないか。

 つまり、日本の「親韓派」と呼ばれる人たちが本当に両国の友好を望んでいるのであれば、日本に入ってきた韓国文化を無常件に賞賛するだけではなく、日本が好きな韓国の若者たちが日本文化を楽しむことに対して社会的なバッシングを受けるような風潮がなくなるように、韓国マスコミに対し苦言を呈すべきだろう。「友好」関係を築くためには相互理解、つまり対等な立場での交流、コミュニケーションが不可欠であるからだ。

 最後に一つ、個人的に韓流を一方的に賞賛する日本の文化人、メディアに対し次のような問いを投げてみたい。

「あなたは子供で、隣の家にはあなたと同い年の子がいます。あなたは笑顔が素敵なその子が好きで、友達になりたいと思っています。しかし、その子はあなたに関心を持つだけで、あなたと言葉を交わすだけで親から厳しい体罰を受けます。その子が好きと言いながら、体罰で傷だらけになっているその子の姿には関心を持たないあなた。あなたと友達になりたいとその子も思っているでしょうか?」