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少女が旅立ったその後で 作者:燦々SUN

第1章

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ロイ視点

予想以上に筆が乗ったので早目に更新します。

(変わった令嬢だ)


 私は、後ろでバッカスと会話するサラ嬢を肩越しに見遣り、そんな感想を抱く。


 今、私たちは隊列を組んで国境付近の草原を馬で駆けていた。


 先頭の少し離れたところに斥候役のニック、その後ろに私が、その更に後ろに依頼人であるサラ嬢を挟む形で右にバッカス、左にリンデルが3人並んで走り、その後ろの殿しんがりをデリクが後方を警戒しつつ走っている。

 今回の依頼は遺跡までの護衛と道案内なので、なるべく害獣との戦闘は避けるべきだ。

 なので、ゆっくりと馬を走らせつつ、害獣を発見し次第最高速度で振り切る。振り切れない場合も、馬を止めずに足止めを最優先にした馬上での戦闘を行う。これが基本方針だ。


 よって、今は割とゆっくりとした速度で進んでいるので、隣り合って走っているならば十分会話する余裕がある。

 本来なら護衛役が周囲の警戒に専念しないのは問題だが、バッカスは会話しつつもきちんと周囲の警戒は行っているし、依頼人との信頼関係の構築は重要なので、大目に見ることにする。


「それにしてもお嬢は乗馬が上手いっすね。普通の令嬢が俺らの最高速度に付いてくるのって結構大変なんすよ?」

「家で戦闘訓練の一環で教えられたのでこれくらいなら出来ます」


 今も、バッカスの素朴な疑問に律儀に返答している。

 その返答はお世辞にも愛想がいいとは言えない素っ気ないものだったが、一般的な王国貴族はそもそも平民の傭兵風情と軽々しく会話したりしない。

 バッカスは割とどんな相手とでも仲良くなれる人好きのする性格だが、普通敬語も使わずに話し掛けられれば貴族なら無視するか、不敬だと怒るだろう。


 まだ会って間もない相手だが、彼女には貴族特有の高慢さや選民意識というのが全く感じられなかった。

 最初に依頼内容を聞くために会った時も、平民の傭兵相手に頭を下げるし、敬意を払う必要はないとまで言い出した。現に、今もバッカスに“お嬢”なんて呼び方をされているが、本人が気にしている様子は全くない。更に、貴族が“呪術師”と忌み嫌う“はぐれ”のリンデルに対しても全く嫌悪感を示さない。


 あるいは平民との接し方を知らない深窓の令嬢なのかと思いきや、供も連れずに傭兵と共に国外に出るという、貴族令嬢としては暴挙とも言えることをあっさりやってのける。

 それに、彼女は髪を肩の辺りで切り揃えている。

 髪は、貴族令嬢としても神術師としても非常に重要なものだ。それを短く切り揃えるというのには違和感を覚える。


 かと言って、彼女が実は貴族ではないのではないかと問われると、それも考えにくい。

 彼女の立ち居振る舞いや何気ない挙措には、幼少期から徹底的に教え込まれたのだろうと思わせる、貴族特有の優雅さや上品さがある。元帝国貴族の四男である私から見ても、その仕草はとても洗練されていると思わせられる。


 それに、彼女の衣装も、最高級の仕立てのものだ。

 リンデルによると、彼女が身に着けているローブには凄まじい神力が込められているらしい。間違いなく私が持っている神具など及びもつかないような最上級の神具だろう。

 その下に今は乗馬用のズボンを穿いているが、それだって最高品質の生地を使った、実用的でありながら見た目にも美しい代物だ。恐らく、先程言っていた家で乗馬を教えられたというのは本当なのだろう。


 そうなると少し疑問になるのだが、彼女は“依頼人の秘密厳守、詮索無用”という条件を出しておきながら、自分の素性をあっさり晒しているということになる。

 高位貴族だと思われる洗練された立ち居振る舞いに、乗馬訓練と戦闘訓練を受けているとなれば、自ずと候補は限られる。

 一番ありそうなのは、どこかの辺境貴族の令嬢か。

 辺境貴族は戦闘神術師の家系であり、貴族として高位でありながら、国外の害獣たちと戦うために兵との関係が強く、平民との距離も割と近いという。

 戦闘神術師の家柄で、訓練の一環としてこんな酔狂な依頼をしているというなら、納得出来ないこともない。まあだとしても令嬢に1人でやらせることだとは思えないが。


 そもそも、戦闘神術師として旅に同行するなら、素性を隠すことなどほぼ不可能だ。

 なぜなら、神術を使う以上、詠唱の起句で自分の名前を宣言しなければならないからだ。

 “サラ”というのが偽名であれ本名であれ、詠唱の際にフルネームを口にしなければならないのだから、そんなものに意味はなかった。

 あるいは、素性がばれることは覚悟の上で、“秘密厳守”という条件で口外無用だとしているのかもしれない。


 だとしたら、私たちはその信頼に応えなければならないだろう。

 奇妙な令嬢の奇妙な依頼ではあるが、彼女に何も裏がないのならば、虹の傭兵団で紅の色を頂く者たちとしてそれに相応しい行動をすべきだ。

 実際に、今のところ彼女の人となりに悪いところは見受けられない。彼女が誠意を持って接してくるならば、こちらも誠意で応えよう。




 そんなことを考えていると、前を走るニックがハンドサインをした。

 サインは「右前方害獣あり」だ。

 私たちはそれを受けて進路を修正しつつ、速度を速める。


 だが、ニックが速度を緩めて私たちに近付いて来る。


「ちょいとやべえぞリーダー」

「どうした?」


 しかし、その時実際にその害獣が目に入って、私は顔を顰めた。


「なるほど…ヨールディッツか」


 現れたのは、猪型の大型害獣ディッツ種の中でも、特に突進力に優れた個体だった。

 体高2mに及ぶ巨体の突進を正面から受ければ、うちのチームで一番頑丈なデリクでも重症はまぬがれられない。

 しかし、ヨールディッツの突進力は馬の最高速度を軽く上回る。振り切るのは困難だろう。


「どうかしましたか?」


 背後からサラ嬢が声を掛けて来る。


「少し厄介な害獣と遭遇しました。馬で逃げ切るのは困難なので、足止めを目的とした馬上戦闘に移行します」


 他のメンバーにも聞かすように大声で言うと、サラ嬢も遠目に見えるヨールディッツに気付いたらしい。


「何でしたら私の神術で狙撃しましょうか?」


 さらりとそんなことを言われて驚くが、少し苦笑してしまう。


「護衛対象にそんなことをさせる訳にはいきませんよ。大丈夫です。あの程度なら私たちで対処します」


 そう伝えて前を向いたところで、ヨールディッツもこちらに気付いたらしい。

 体をこちらに向けて、突進の体勢に入った。


「ニックは弓矢で奴の気を引いてくれ!バッカスは私に付いて来い!デリクはサラ様の右側に移動してリンデルと一緒に護衛だ!行くぞ!!」

「「「「おう!!」」」」


 仲間たちの威勢のいい応答を聞き、私はヨールディッツに向かって進路を変える。背後からバッカスも私に合わせて付いて来る。


 ヨールディッツの標的が、自分に向かって真っすぐ走って来る私たちに向き、突進を開始する寸前、私とバッカスは左右に別れる。

 一瞬どちらを標的にするか迷ったヨールディッツの眉間に、正面からニックが放った矢が突き立った。

 途端、ヨールディッツは左右に別れた私たちのことは意識から吹き飛んだようで、正面のニックに向かって猛然と突進した。


 私とバッカスは剣を抜くと、すぐ横を走り抜けようとするヨールディッツの前足を狙う。


「ふっ!!」

「はあっ!!」


 バッカスの一撃は浅かったようだが、私の剣はヨールディッツの右前脚を深々と切り裂いた。


「ブモォ!」


 悲鳴を上げ、ヨールディッツが突進の途中で横倒しにぶっ倒れる。


「すんませんリーダー!少し浅かった!」

「気にするな。奴はもう走れない。デリクたちと合流するぞ!」


 倒れたヨールディッツはその場に放置し、元の隊列に戻る。



「お見事です」


 戻って来た私たちにサラ嬢が賞賛の言葉を述べた。


「いや~ホントに?俺の勇姿に惚れちゃった?なら是非祝福のキスおごっ!!」


 「大したことではありません」と言おうとした私よりも先に、そんなことを言い出したニックの後頭部をとりあえず剣の鞘で殴る。

 頭を押さえて呻いているニックを無視し、サラ嬢に詫びる。


「すみません。こいつは女となると見境がなくて……こいつにとっては軽口みたいなものなので気にしないで下さい」

「失礼な!俺が見境ないのは美しい女性だけだぞ!!」

「ニック、とりあえずリーダーが剣を抜かない内に先頭に戻ろっか」


 思わずもう一撃入れてやろうかと思ったが、バッカスがニックを追い立てたので追撃はやめておく。


「本当にすみません…あいつには後で厳しく言っておくので」

「大丈夫です。気にしていません」


 本当に寛容な令嬢だと思いながら、改めて隊列を組み直す。



 その後はびっくりするほど順調に進めた。

 元々害獣が多い森は迂回するようにして草原を進んでいるが、それにしても不自然なほどに害獣との遭遇が少なかった。



* * * * * * *



 日が沈み、野営の準備をする。

 今までも色々あったが、ここでもサラ嬢に驚かされた。


 元々荷物らしい荷物を持っていないサラ嬢を不審に思っていた。というか何度もそんな装備で大丈夫か聞いたのだが、大丈夫だ、問題ないと返されていたのだ。

 何が大丈夫なのか理解出来なかったが、ここでその理由が判明した。


 サラ嬢は、ローブのポケットから食料を次々と取り出したのだ。

 どう考えてもポケットに入る量じゃない、というかポケットが膨らんでいる様子すらないのに、その中からどんどん食料を取り出すサラ嬢に、私たちは揃って唖然としてしまった。


 そんな私たちに、サラ嬢は一言、「詮索も口外も無用ですよ」とだけ言った。


 どうやら、“秘密厳守、詮索無用”というのは、サラ嬢の素性だけでなく、その装備や力のことも指していたらしい。


 日持ちする食材を大量に持ち込んでいたサラ嬢の厚意に甘えて、料理にその食材を使わせてもらった結果、夕食は野営とは思えないほど豪華な食事になった。


「かぁ~っうんまいなぁ!まさか野営中にこんな豪勢なシチューが食えるとは思わなかったぜ!」

「たしかに、これは旨いね」

「ああ、絶品だな。リンデルはこんな料理も作れるんだな」

「そんな…サラさんが手伝ってくれましたし、材料が良かっただけですから…」

「私は食材を切っただけで味付けは何もしていませんよ」


 焚火を皆で囲みながら食事をする。

 本来なら2人くらいは周囲の警戒に当たるのだが、今日はサラ嬢が結界を張ってくれたとのことで、皆で一斉に食事している。

 私もシチューに舌鼓を打ちながら、隣に座るサラ嬢にお礼を言う。


「すみません。結界だけでなく、食材まで提供して頂いて…」

「私が美味しい食事をしたかっただけなので気にしないで下さい。それに、食事を前にお預けを食って見張りをする人が気の毒ですし」


 サラ嬢は焚火を見詰めながら淡々と返答する。

 その態度は相変わらず素っ気ないが、その言葉は思い遣りに満ちていた。

 内心で、これがあの選民意識の強い王国貴族なのか?と思ってしまいつつ、その横顔を眺める。


 本来なら令嬢の顔をじろじろ眺めるなど失礼だが、焚火に照らし出された、フードから覗くその美貌に一瞬見惚れてしまったのだ。

 焚火とフードで陰影が作られた美貌は、その無表情と相まってどこか人間味がなく、神秘的ですらあった。

 そんな風にらしくもなく呆けていると、対面に座るニックにそれを見咎められた。


「お~いリーダー、なにサラちゃんに見惚れてんだよ~」

「なっ」


 それを皮切りに、バッカスとデリクもはやし立ててくる。


「おっ!リーダーもついに春っすか?」

「おいおい、歳を考えろよ歳を」

「馬鹿を言うな!サラ様に失礼だろう!すみません本当に馬鹿な連中で…」


 サラ嬢に謝罪をするが、それを気にすることなく、ニックがサラ嬢に話し掛けた。


「なあサラちゃん。ぶっちゃけどうよ?うちのリーダーみたいなのは?」

「ニック!お前さっきから失礼すぎるぞ!」


 咄嗟とっさに焚火の中から枝を1本取りだすと、ニックに向かって投げつけた。

 しかし、ニックは上体を傾けるだけでそれを避けると、構うことなく言葉を続ける。


「実際リーダーはこれでも帝国貴族の生まれだし、金も地位も持ってる優良物件だぜ?顔もいいしな」

「元貴族だ!元!それに貴族令嬢が傭兵なんかと付き合えるわけないだろうが!」


 懲りないニックを直接殴って黙らせようと腰を上げたところで、サラ嬢がお皿を置いて立ち上がった。


「あの…ごちそうさま。私もう休みますね?」


 それだけ告げると、自分用に土属性神術で作ったテントに向かって、そそくさと立ち去ってしまった。




「あちゃあ、逃げられちゃった」

「ニック……お前いい加減にしろよ?流石にさっきのは失礼過ぎるぞ!」


 怒気を込めてそう言うが、やはりニックはこたえた様子もなく、むしろ心外そうに片眉を上げた。


「なんだよ~リーダーの恋路を応援してやろうとしただけじぇねえか。実際サラちゃん見惚れてただろ~?」

「余計なお世話だ!ああもういい!とにかくそのふざけたちゃん付けはやめろ。貴族に対して不敬にも程がある」

「本人は気にしてなかったっぽいけど?」

「それでもだ。私たち全員の品性が疑われる。紅の色を背負う自覚をもっと持て」

「はいはい善処しますよっと」


 軽い返事にニックをじろりと睨むが、これ以上何を言っても無駄なのは長年の付き合いで分かっているので、溜息を吐くだけにして、話を切り替える。


「それで、そのサラ嬢のことに関してだが、どう思う?」


 雰囲気を変えつつそう言うと、皆も真面目な表情になった。…ニック以外。


「ん~普通にいいだと思ったけど?お忍びで依頼するくらいだから、俺らをあごで使うような嫌な奴かと思ったけど、全然そんな感じしないし。むしろ今まで会った貴族の中で一番好きだわ」

「そうっすね。俺のどうでもいい世間話とかにも律儀に付き合ってくれたし、まあ無表情で無愛想なところはありますけど、いいってところは俺も同意見っす」

「そうだな。俺も特に嫌な印象は抱かなかったな」

「はい、僕は貴族は嫌いですけど…サラさんは大丈夫です。あまり貴族って感じがしないからでしょうか…?」

「あっ、それは俺も思ったわ。貴族って言うくせにすっげー俺らと対等に話してくれるよな~」


 リンデルの言葉に次々と仲間たちが賛同していく。

 どうやら仲間たちの中のサラ嬢の評価はおおむね高評価のようだ。

 ここで、私はずっと聞こうと思っていたことをニックに尋ねた。


「ニック…お前なら聞こえたよな?サラ嬢が神術を唱えていた時、何て名乗っていた?」


 サラ嬢は神術を発動する時に小声で詠唱を唱えていたが、斥候役として優れた聴覚を持つニックならば聞き取れたと思ったのだ。

 私の問い掛けに、ニックはう~んと唸りながら記憶を探るように上を向いた。


「たしか…サラ・シアリサだか、シラリサだか言ってたと思うぜ?そんな貴族家に心当たりはねーの?」

「…いや、ないな。近そうな名前だと、シーリス家という家があった気がするが」

「そんな名前じゃなかった気がするなぁ。まあ聞き間違いかもしれんけど」

「仮にシーリスだったとしても、たしかシーリス家は戦闘神術師の家ではなかったはずだ。…となると王国貴族ではないのか…?」


 そんな風に考え込んでいると、バッカスが怪訝そうに尋ねて来た。


「お嬢の身元がそんなに重要っすか?別にお嬢は悪い人間じゃなさそうだし、あんまり詮索するのはやめた方がいいんじゃ?」

「彼女に含むところがなくとも、家に何か問題があることもある。用心するに越したことはない」


 実際、貴族と繋がりを持つのは大きなメリットがあるが、リスクも大きい。

 何気なく依頼を引き受けた結果、気付けば貴族同士の争いに巻き込まれていたという話だってあるのだ。


「そうは言っても、今回の依頼は少し変わってはいるが、別に貴族のいざこざに巻き込まれるような内容ではないぞ?むしろ警戒し過ぎて相手に不快感を持たれることこそ避けるべきではないか?」


 デリクの言うことにも一理ある。

 しかし、チームのリーダーとして責任ある立場の自分は、あらゆる可能性を想定しておかなければならない。


「たしかにデリクの言うことはもっともだが、完全に気を許すわけにもいかない。とりあえず明日からも、サラ嬢には今日みたいに自然に接してくれ。サラ嬢が気を許せば何か分かることもあるかも知れないしな」


 仲間たちの了解の声を聞きながら、止まっていた食事を再開する。

 すると、ニックがいやらしい笑みを浮かべながら聞いてきた。


「それでぇ~実際リーダーはどう思ったんすかぁ~?サラちゃんのこと?」


 蒸し返すなよと思いながら、平静を装って答える。


「別に何とも思ってはいない。さっきのだって今日の行程で疲れていないか顔色を見ていただけだ」

「またまたぁ~絶対見惚れてたっしょ。なあバッカス?」

「そっすね。見惚れてたっす」

「ああ、見惚れてたな」

「ちょっと見てて恥ずかしかったです…」

「なっ…お前ら…っ!?」


 いつの間にか味方が1人もいなくなっていた。


 それから私は、焚火が消えるまで仲間たちに延々からかわれる羽目になった。


次回は梨沙視点に戻ります。

次回更新はやっぱり月曜日までにやる予定です。

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