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この作品「【神の子壷】嬉々李【第2期】」は「【神の子壷】」「【神の子壷】CS」等のタグがつけられたイラストです。

【神の子壷】嬉々李【第2期】

◆神の子壷【id=67562142】
 

なんだかとても不思議。

君の香りがとても綺麗に感じるよ。
夜明けの空を飛ぶ深海魚のような香り。

君はそう‥‥、
箱に詰まった花の中の思い出のような‥‥。

なんだか今日は絶好調みたい。
ちょっと張り切って作っちゃうよ。

どうぞご贔屓に!
貴方の求める香りをここに!
 

嬉々李(ききり) ◆男
◇種族:花香る人々
一人称:僕、私(接客時)
二人称:貴方、君、~さん
年 齢:133歳
身 長:161㎝
前期【illust/68375697
花の体臭は杜若
 
「なんだか最近、とても鼻の調子がいいんだ、なんでだろう‥‥? でもそれって、より理想的な香りが作れるってことだよね」
「好きな人を見つけるのって難しいね‥‥意図して見つけられるものじゃあないのは分かっているんだけどね‥‥」
「膿化の暴徒‥‥だっけ? なんか違うな、まぁいっか。ちょっと物騒だよね。巻き添えととかには気を付けないとね」

 
◆詳細はCS参照。
 

✿素敵なご縁を頂く事が出来ました!✿(5/26)
シライさん【illust/68671913


初めはただの興味で、宝石商からなにか声が聞こえたから。
キラキラ光る宝石のような帽子がとても綺麗で、だから話してみたいと思った。
どうやら宝石を求めて交渉していたようだけど、うまくいかずに揉めているようだった。
だから、ちょっと横から攫うようで申し訳ないけど、代わりに僕が交渉した。
購入した宝石、ブルートパーズを手に、キラキラ帽子の人に話しかけたのだった。

「ねぇ、この宝石あげるから、僕とちょっとお話してほしいな」

話してみれば、彼は小説家で、今は世界情勢を知る為に、膿化を調べる為に。
そしてそれらを記録に残す為に旅をしているという。
のんびり旅している僕とは大違いだ。
しかも、どうやら僕が旅のお供に時々読んでいる小説を書いている本人様だという!
驚きを隠せないまま話し続けて、気が付けばそろそろお別れの時間だった。

「はい、約束の宝石。あとコレ、お近づきの印に。
 君の香りは『地を散歩する星々』かなって、香水作ってみたんだ。
 使ってくれたら嬉しいな」

小さな小瓶に詰まった、彼をイメージした香りの液体。
使ってくれるだろうかと不安にも楽しみにもして、別れた。

 
次に会った時は僕が香水売りの興行をしていた時だった。
近くて覚えのある香りがしたから、辺りを見回してみれば彼がいたのだ。
すぐに道具を片付けて、話しかけてみれば彼はちょっと驚いたように気付いてくれた。
会えたのが嬉しくって、またお話したいな、と交渉してみればそれを承諾してくれたのがまた嬉しい。

「君はすごいな、こんなに調べて! 僕には遠い話のようなのに」

彼は、シライさんは相変わらず世界を調べて回っているらしい。
だって、身近の出来事のようだけど、世界の変化はガラスを隔てた向こう側の出来事で。
どんな些細な出来事の欠片も、拾って、考えて、思考するであろうところ。
それらをまとめて束ねて、あるいはこねくり回して、理屈っぽくも文章に表現できる能力。
僕には到底できそうにない。

(もっとシライさんの事知りたいな)

それから、彼の種族的な話も聞いた。
といっても前回会った時もちょっと聞いたけど、帽子だと思っていたのは殻だったし、これを狙って捕まえようとする輩もいるっていうのはちょっと納得した。
だって綺麗だもの。
故に捕まらないように身体を鍛えているとのこと。
なるほど強い。

「今日もたくさんお話有難う! 君と話すのは楽しくっていいなぁ。
 シライさんも楽しんでくれていると嬉しいんだけど、どうかな?」

そうやって会ったり、別れたり、時には旅に同行したり。
香水売りをしている時に小瓶を割ってしまった時は驚かせてしまった。
旅先の食事事情なんて、困るのはいっつもシライさんで、宝石を探して彷徨っているのを見かけたりもした。
そんな時は僕が宝石商と交渉して入手してきたりもして、なんだか彼にはいいものを食べて欲しいと思ってしまう。

(なんだかシライさんの事を考えていると、すごく楽しいんだよね)

シライさんはとても若く見えるのに、実際は僕の半分程の年齢らしい。
どうしても童顔のまま成長が止まるという、成長のとても遅く、一定の年齢で成長の止まる僕と似たような体質だった。
いつも宝石を食べているのを見るけど、聖水もエネルギーとして摂取できるのも、なんがか似ていて。
僕は植物のようなのに、シライさんは海洋生物のようなのに、なんだかちょっと似ているのも、嬉しいと思った。

(僕と君は違う点の方が多い。
でもだからこそ、似ている事があるのがとても嬉しい)


いつしか君と世界を回ってみたいと。
君の隣をずっと一緒にいたいと、思うようになっていた。
色んな景色を、知識を、世界を、見たい。

それで、家族を作りたいと、思った。
だから、だから――――。

「ねぇシライさん、君は僕がこんなこと言ってしまったら驚くかな。
 僕はどうやら、君の事を好きになってしまったんだ。友情じゃないよ?
 ねぇどうか笑わないでね。僕は君と、シライさんと、家族になりたい。
 ずっと君の隣で、生涯を過ごしたい。
 だから、僕と誓約してくれませんか?」


あぁとても、そう、なんだか、海底の貝が初めて陽に当たったような、顔がとても熱い。
初めての恋が、こんなにも熱いなんて。

それでも僕は、君を好きになれた事が、とても幸せなんだ。
ずっとずっと好き。愛しています。
 
 
◆花香る人々
前期参照。

 

 

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シライさんと結ばれてから、シライさんに聞かされた言葉。
どうやら僕は、膿化、しているという衝撃。
そっか、納得した。
香水の小瓶を幾つも割ってしまう事。
膿化が原因だったんだ。

僕はこれから、どうなるんだろう‥‥。

2018年5月13日 21:54

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