大人気漫画「キングダム」の作者、原泰久(はら やすひさ)先生は佐賀県基山町のご出身。
圧倒的な世界観とストーリー展開、少年漫画らしい熱量に、著名人含め熱狂的なファンも多い本作。現在、日本で最も注目を集めている漫画と言っても過言ではありません
そして2019年4月19日から、実写版映画「キングダム」の公開が決定。
毎週必ず締め切りのある漫画の執筆に、映画の告知や日々のあれこれで、きっと先生ご本人もお忙しいに違いありません…!
そんな渦中のご本人が、プライベートで町内某所にやってきてお友達のためにイラストを描くらしい、と聞きつけた大字基山編集部。
図々しくも現場にお邪魔し、「キングダム」映画化記念の特別企画として、原先生に100の質問に答えていただくことができました。
地元でまことしやかに囁かれるキングダム関連の噂話や、町民あるあるエピソード、先生の人生観に至るまで…。
「キングダムの原先生ってどんな人?」そんな町民やファンの疑問に答える、100問ノンストップの一問一答です。
取材当日は、地元の気心知れたご友人立ち会いのもと、ローカルらしく「基山弁」が飛び交う空間でのインタビューとなりました。
ちょくちょく来てる。ちょっと立ち寄ったりね。
実家でお正月。
20歳くらいまでかな。
福岡市の大橋。大学に近かったから。
楽しかった!まぁ、学生やもんね。「一人暮らしが冒険」みたいな。
昔に戻って、すごくホッとしますね。
丸幸ラーメンに行く。東明館横のラーメン屋はなくなっちゃったね…。
いや、さっき来たばかりだから、まだ行ってない。
実家とラーメン(笑)。あと、なるべく基山に登りたいんだけど、最近行けてないな。
基山だね。子どもたちを連れて、草スキーしたい。
奥さんと、子どもが3人。
小中学校の同級生のアリイエとハギちゃんとマサ。あと、けやき台で歯医者やってる兄貴に会うかな。ついでに歯を治療してもらったり。
同級生が30、40人くらい、今も町内にいるんじゃないかなぁ。年に1回は絶対集まるよ。
いい意味で田舎。基山。丸幸ラーメン(笑)。
直接的というより、間接的に…かな。小さい頃から歩いてた場所が、教科書に出てくる中大兄皇子と関係してるんだなって後から知るわけで…。だからいつの間にか、歴史に対して造形が深くなっていたような気がする。
ふもとの6区に家があったから、幼稚園の頃くらいからよく登ってる。高校まで地元だったから、定期的に学校行事で登山してたよ。
意外と著名人が出てる。活躍してるプロ野球選手が2名も出てるし。
田舎だけど交通の便がいいところ。あとは佐賀とも福岡とも違う、独特の雰囲気があるよね。
駅周辺に飲み屋は多いけど、食いもん屋が欲しい!JR基山駅で待ち時間ができちゃう時のために、ちょっとお茶できるところがあるといいのに…。基山駅利用するときは、時間潰す場所がないから、時刻表ちゃんと調べて家を出るもんね。
うん(笑)。
2,3歳とかかなぁ…、爺ちゃんによく肩車してもらってた記憶がある。
大学生の時、ちばてつや賞を初めて受賞して、講談社から電話をもらった時が一番興奮したかな。
なんやろー?嫌な思い出とか、ある?
(マサ氏「失恋した時とかって言っときゃいいやん」)
えー、うーんうーん……本当に、思いつかない。
見真幼稚園。今でもお寺を訪れることがあるよ。
毎週土曜日、正座して、お御堂で歌を歌ってたのがすごい記憶に残ってる。
当時は基山小しかなかった。
体育と図工。
覚えてない。
うーん、俺は適当やったもんなぁ…当時、何も考えてなかったもんねぇ。
…「悩んだときは潰しがきく進路を選ぼう」!
いやぁー、高校生で、俺は自分の人生を選べなかったもん。そんな真面目じゃなかったし。
受験で過度に勉強しすぎたのを一回リフレッシュして、一回バカになって、そこからまた一段階大人になるために人格形成するところ。一回覚えたことを全部忘れるくらいボケーっとして、緩和することが大事な気がする。
基山。
カレー。
鹿児島…中学校の時は南九州一周だったね。あとは、長崎の平和記念公園。
サッカー。
美術。
直前で頑張る。
習字だけ。
幼稚園の時。
幼稚園の担任の佐藤先生。
あるよ。
本を読む時間がないからなぁ…。たぶん一番、いろんな意味で「キングダム」読んでる。
週刊ヤングマガジンの「ザ・ファブル」。
「キングダム」。うちの子はもう、勝手に読んでるけど(笑)
「ガンダムユニコーン」OVAのサントラをよく聞いてる。
いきものがかりとスキマスイッチが、お友達です。
今ハマってるのは映画じゃないけど…「ゲーム・オブ・スローンズ」。
映画「キングダム」!2019年4月19日公開、原作者として大満足の実写映画になったので、読者全員、町民全員にぜひ観て欲しい!
2,3年前くらい前から。
集英社の担当から電話で。「本当にやるのかな?」って感じだった。
奥さんかな。
スイス。なんでか分かんないけど(笑)
えー…。非常食。
「キングダム」。
真面目な子。
父ちゃん。
思いつかないなぁ。
反抗期なかったから、全然ない。
「もうちょっと絵を上手になっとって」。
あー。俺はそもそも、人にアドバイスを求めないタイプなんだよね。「そんなこと言われてもな」ってなるから…だから、特になし!
よく質問される(笑)。まぁ50歳で節目が来るといいなと思ってます。その頃、だいたい100巻くらいになりそうだしね。
いいのかなって思った。でも嬉しかったです、すごく。
カレー。
納豆。
一緒に綺麗に食べる派。
ない。エミュー、食べたい!
(この後、マサ氏の計らいによりエミュー商品をお土産に持って帰られたそうです!)
ない。
ハンバーグ。
ドライカレー。あ、いや、スパゲッティも捨てがたい…。
ではないと思う。
ピーマンが好きになった。
働いている姿を見せること、だと思うなぁ。
そりゃ、子どもが大人になったら、自立したら、でしょう。
仕事を始めたら。自分で稼いだ金で食っていけるようになること。
いつも明るく過ごせる子になって欲しい。ポジティブにね。
健康に気を使う時間が、ない…。
ここ3年くらい、行けてない。後回しになっちゃってる…。
そりゃあ、100まで生きたい…。けど、そんな長生きできないと思ってる(笑)。今の生活を続けてるとね。
わっかんないなー。平均すると4,5時間かなぁ。でも徹夜の日もあるし…偏ってる。
最近、ちょっと、ない。
今日は前々からマサに、描くって約束してたからね。終わったら帰って、また仕事。
休みがあったら、子どもたちと遊びたいね。
「キングダム」をとにかく面白くすることだけが、ストレス発散。それをしてないと、逆にストレスが溜まるから。
飲める時間があったら飲む。
ビール♡
んー、もうない。
基山で幽霊を見た(笑)
山頂付近って、道が細くてくねっとしてるじゃん?大学生の時、夜中の3時くらいに車で通ったら、道端におかっぱの女の子が膝を抱えて座ってたの。迷子かなーっと思ったんだけど…。
あれ?みんな、知らん?めっちゃ怖かったよ。
(「マジで?それマジで!?」と慌てふためくマサ氏…地元民も初耳の、町の怪談でした)
基山ってパワースポットなんだよね。特に山頂にある「たまたま石」。ただ、毎日行けばいいってもんじゃなくて…でも「当たり日」に行くと、そのあと必ず良いことがある。
「そうか」って感じ。それまで何度か漫画の賞にも入ってたし、たまに転職を匂わせる話をしてたし…。でもあとで、俺のいないところでは「大丈夫か?」って言ってたみたい。
特になし。常にいつでも考えてる、とにかくずーっと、考えてる。
毎週木曜日、週刊ヤングジャンプが発売される日はするよ。やっぱり読者の反応が気になるから。
んー、周りのみんなが持ち始めたら、かな。周りの中では最後の方だと思う。
蒙恬(もうてん)。
河了貂(かりょうてん)。
精神的に落ち込むわけじゃないからなぁ。特にないよ。
70歳くらいの方から、ファンレターをもらったことがあるよ!それはすっごい、嬉しかったな。
「キングダム」は小さい子にはちょっと難しいよね…でも、うちの姪っ子は小1から読んでた気がする。
同じことばっかり言っていたような…。「キングダム」と…カレーとか?(笑)
ここまで、100の問いに答えながら原先生がペンを走らせた「キングダム」直筆イラスト。
完成した作品は、地元の友人・マサ氏のお店の一角で誰でも見ることができるようになっているそう!
直筆イラストは、ほぼ等身大のその大きさにもびっくりしますが、魂のこもった迫力ある主人公・信と対面できる力作となっています。店内に描かれた隠れキャラ探しと合わせて、鑑賞のために足を運ぶ価値ありです!
そして、今なお故郷と同窓の友人たちを大切に想い、結束力強く、交流がある原泰久先生。
他にも、町内には原先生の足跡があちこちにあります。「キングダム」映画化を機に、作者の故郷を訪れるファンがこれから増えるといいですね♪
大人気漫画「キングダム」が、壮大なスケールで実写映画化!中国春秋戦国時代を舞台に山崎賢人が主人公の信を演じ、主要キャストに吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多、満島真之介、高嶋政宏、要潤、大沢たかおを迎えて、個性豊かなキャラクターが縦横無尽に秦の国を駆け巡る。監督は「アイアムアヒーロー」「いぬやしき」「図書館戦争」などの佐藤信介。
取材・文:江藤裕子
写真:宮本薫