驚き!「胆汁ダイエット」の実力
驚き!「胆汁ダイエット」の実力
胆汁をどうすれば、ダイエットの味方にすることができるのか。
実は、主成分である「胆汁酸の質」を良くすることでダイエットができることがわかってきました。
そこで5人の女性に集まってもらい、「胆汁ダイエット」を試して頂きます。
みなさん、新型コロナウイルスの自粛生活で、急激に体重が増えてしまったんだとか。
おなかぽっこりメタボ体型!
明らかに脂肪が余った状態。なんとかしたい。
その「胆汁ダイエット」のやり方をご紹介しましょう。
ルールは、いたってシンプル。
実は、ある3つの食材を食べるだけ。
それだけで、胆汁酸の質を良くしてくれ、ダイエットが可能になるんです。
今回の5名のみなさんが行ったのは3週間、胆汁パワーを改善する食生活。
それ以外は、食事制限なし。
運動も普段通りでOKです。
お酒も飲み、唐揚げもモリモリ食べて、普段通りの生活にちょい足ししただけのダイエット生活。
まずは5人の結果から、ご覧いただきましょう。
なんと、体重とウエストが全員減っていました!!
体重もご覧の通り!
「いや、すごいですよ。驚異的。こんなに食べてもいいのかしらっていうぐらい食べました。」(被験者)
「今までのダイエットなんだったんだろ。」(被験者)
ウエストも、3週間でマイナス3cm以上が続出!
「もう胆汁酸って一生忘れないと思います。」(被験者)
この実力を発揮した3つの「スーパー食材」を紹介していきましょう。
第1の食材は「もち麦」です。
参加者に食べてもらったもち麦の量は、1日あたりお茶碗1杯分にあたる150gです。
胆汁酸の質を改善する効果につながったのは、もち麦に豊富に含まれている食物繊維のβグルカン。
「お通じがめっちゃよくなりましたね。起きて『トイレ行きたい』って感じでした。」(被験者)
実は、このβグルカンがもたらした便秘の解消の効果で、胆汁酸の質が改善するのです。
「便秘をすると古い胆汁酸が腸内に溜まることによって、胆汁酸が持っているエネルギー代謝を活性化させるという役割を阻害してしまうということがわかってきています。」(渡辺教授)
なんと!便秘の人は、古い胆汁酸が溜まっている!?
そのメカニズムを紹介しましょう。
胆汁酸は、小腸で消化を促したあと、その一部が大腸へと流れていき、便となって排出されています。
ところが、便秘によって、その排出が滞ると…。
胆汁酸は、腸内にどんどん溜まり、劣化して古くなってしまうのです。
そう、この古い胆汁酸が溜まった状態こそ、胆汁がパワー不足に陥る原因。
この古い胆汁酸が血液の中で増加すると、なんと細胞を活性化させるパワーが減少。
中性脂肪を効率的に燃焼できなくなってしまうのです!
胆汁の質が劣化し古くなると、脂肪を燃焼するパワーが不足してしまうのです。
そこで活躍するのが、「第1のスーパー食材」もち麦。
もち麦に含まれるβグルカンは、古い胆汁酸をくっつけるパワーが強く、どんどん排泄を促していきます。
古い胆汁酸がどんどん外へ排出されると、何がいいのか。
今度は、肝臓が、新たな胆汁酸をどんどん作り出すのです。
結果、体内にある胆汁酸が新しいものへ、入れ替わっていきます。
その結果、胆汁酸はフレッシュで質のいいものが増え、
胆汁パワーの脂肪燃焼力がアップすると考えられるのです。
この「胆汁ダイエット」で注目すべきは、内臓脂肪の面積。
こちらも全員、マイナスになっていました!
実はこれこそ、胆汁パワーが働いたことを示す証拠。
「これだけ減っているということは、腸の周りにベタベタついている脂肪自体が減っていることを意味します。減っているのはなぜかというと、燃えている。燃焼、代謝ということです。ダイエットに失敗する人は、この胆汁酸が古い人が多いのではないかと思います。今回の実験では、古い胆汁酸が排泄されて、そのぶん新しいフレッシュな質の良い胆汁酸が肝臓で作られて、脂肪が燃焼して内臓脂肪が減って、ダイエット効果が出たんだと思われます。」(渡辺教授)
見た目を比較してもわかります。
実験前後の体型をみると、ぽっこりおなかが見事に解消!
便秘が治ったせいで、おなかが凹んだというだけではないのです。
「素晴らしい結果だと思います。無理な食事制限もしない。過度な運動をしない、通常通りの生活で、その人の適性に合った体重に近づいていきます。」(渡辺教授)
渡辺教授の研究では、このβグルカンと合わせて食べると、その効力をより高める食材もあります。
例えば、不溶性食物繊維が豊富な「きのこ類」と「ゴボウ」。
またレジスタントスターチという難消化性の成分が含まれる食材も古い胆汁酸の排出をうながし、胆汁酸の質の改善につながるそうです。
では、さらに「第2のスーパー食材」を紹介しましょう。
実験の参加者が摂取していた2番目のスーパー食材。
実はある飲み物です。
実は、「杜仲茶」なんです。
その効果を引き出すのは、杜仲の葉からにじみでる「アスペルロシド」という成分。
では、杜仲茶を飲むと、一体、どんな効果が?
アスペルロシドの働きは、肝臓に働きかけ、フレッシュな胆汁酸の分泌を促すこと。
その結果、杜仲茶でも、フレッシュな胆汁酸がたくさん増やすことができるのです。
血液中にフレッシュな胆汁酸の割合が増えれると脂肪が燃えやすくなる理由は、もう一つあります。
「フレッシュな胆汁酸が増えてきますと褐色脂肪細胞が活性化して、脂質が燃えるということになります。」(渡辺教授)
褐色脂肪細胞とは、余った脂肪をため込む白色脂肪細胞とはまったく逆の働きをする細胞。
脂肪細胞なのに、脂肪を燃焼させ、熱を発生させる細胞です。
これこそが、ダイエット効果を持つ特別な細胞なんです。
資料提供:新潟大学 清水逸平特任准教授
これは蛍光顕微鏡で撮影された褐色脂肪細胞の姿。
資料提供:金沢大学 新井敏准教授
フレッシュな胆汁酸を加えると、細胞があっという間に真っ赤に。
褐色脂肪細胞が活性化するのです。
資料提供:金沢大学 新井敏准教授
こうして、褐色脂肪細胞の働きが活発になると、全身の脂肪を燃焼してくれます。
杜仲茶で効果が期待できる摂取量は、1日あたり500ml。
ペットボトルだとおよそ1本分です。
もちろん、もち麦と一緒にこの杜仲茶を飲めば、フレッシュな胆汁酸のパワーを引きだす相乗効果が期待できます。
「普通に1袋3gのパックをお湯に入れて、煮出して飲むのがいいと思います。この杜仲茶を、だいたい1日1リットル飲む場合をカロリー計算を酸素消費量でして計算してみたところ、40分ウォーキングしたのと同じぐらいのエネルギー消費量になると考えています。」(渡辺教授)
フレッシュな胆汁酸を増やせば、体重減少、内臓脂肪減少のほかに
さらなる劇的な効果が期待できるといいます。
注目は、コレステロールの数値!
「コレステロール値というのは、実はなかなか下がらないんですよね。非常に下がりにくい。下がりにくいのに、これだけ下がるというのは驚きです。胆汁酸の原料というのは、実はコレステロール。なので、古い胆汁酸が排泄されることによって、新しい胆汁酸を、その分ぶんらなくてはいけない。そうすると、原料のコレステロールが足らなくなる。原料のコレステロールを、血液からとるので、血中のコレステロールは下がるということになります。」(渡辺教授)
これだけの効果が期待できる、胆汁酸のパワー。
そのパワーを高めるのに有効と考えられる「第3のスーパー食材」は、海苔(のり)です。
海苔は、これまで紹介した第1の食材「もち麦」、第2の食材「杜仲茶」と違うメカニズムで、胆汁酸の質をアップさせてくれます。
胆汁酸を古く劣化させる原因、その敵をやっつけてくれるのです。
教えてくれるのは、北海道大学教授 横田篤さんです。
胆汁酸を古く劣化させる原因を見せてもらいました。
「このびんに入っているのは、クロストリジウム菌という腸内細菌の一種です。この菌の働きによって胆汁酸は性質が変わってしまうんです。」(横田教授)
腸内細菌のひとつ、クロストリジウム菌。
この菌は、胆汁酸をどんどん古くして、ダメな状態にしていってしまうのです。
このクロストリジウム菌を抑えこんでくれるのが、海苔に豊富に含まれるポルフィランという成分です。
渡辺教授が、ポルフィランの効果を明らかにした実験です。
左のマウスには、高脂肪食。
右のマウスには、高脂肪食にポルフィランを混ぜたものを与えました。
そして12週間後。
胆汁酸を古く劣化させるクロストリジウム菌などの腸内細菌を調べると、
ポルフィランを食べたマウスは、クロストリジウム菌などの腸内細菌の数が減少していたのです。
「海苔はポルフィランという水溶性食物繊維が、とても豊富で、腸内環境を劇的に改善してくれます。そうすることによって、古い胆汁酸を作る腸内細菌を減らして、フレッシュな胆汁酸がメジャーになるように、それをキープしてくれる力があります。腸内細菌叢のバランスが改善され、その結果、カラダのエネルギー代謝が改善されるのです。」(渡辺教授)
というわけで、3つのスーパー食材を、実際どのように食べたのか、 5人の実験のまとめをご紹介しましょう。
第1の食材「もち麦」は週4日
→ 古い胆汁酸を外へ排出。
第2の食材「杜仲茶」は毎日
→ 肝臓で新しい胆汁酸を多く作る。
第3の食材「海苔」は週3日
→ 腸で古い胆汁酸が増えにくくなる。
胆汁パワーを高める3つの食材。取り入れてみてはいかがでしょう。
ちなみに海苔は、1日大きな海苔を2枚食べるのが、オススメだそうです。
「普通の海苔でいいです。巻きずしに使うような大きさのものを1日2枚食べると良いと思います。おにぎりを2個お昼に食べれば、それで1枚分ぐらいになります。あとは味噌汁とかスープに入れれば、簡単にとることができます。」(渡辺教授)
「私は、カレーにかけて食べます。カレーに海苔、結構、おいしいんですよ。合います、すごく合います。」(宇山さん)