コロナ禍の女性を風俗スカウトか 福岡県警、容疑の男5人を逮捕

西日本新聞 社会面 古川 大二

中洲や博多駅近くで勧誘した疑い

 新型コロナウイルスの影響で仕事を失うなどした女性を狙って風俗業へのスカウトをしたとして、福岡県警博多署が県迷惑防止条例違反(スカウト行為)の疑いで、少なくとも男5人を逮捕していたことが30日、捜査関係者への取材で分かった。5人はいずれも20代で3グループに分かれ、福岡市の中洲やJR博多駅の周辺でスカウト行為をしていた。市内では緊急事態宣言の解除後、スカウト絡みの110番が相次いでいた。

 捜査関係者によると、5人のうち2人の逮捕容疑は、同県糸島市の自称無職の少年=事件当時(17)=と共謀し、5月下旬、福岡市博多区上川端町の路上で、私服で警戒中の女性警察官に対し「キャバクラからAV(アダルトビデオ)まで扱ってます。働きませんか」などと勧誘した疑い。3人は6~7月、博多駅周辺で通行中の女性を風俗業へ勧誘した疑い。

 少年は「新型コロナの影響で金に困っている女性に風俗店やAVの仕事を紹介してやろうと思った」と話していた。

 少年と男2人は、中洲周辺を拠点に活動。3人は主に博多駅を根城とする二つのグループのメンバー。

 署によると、5月14日に緊急事態宣言の対象から外れて以降、博多駅や中洲周辺で「スカウト風の男が集まっている」との110番が増加。コロナ禍で収入が減った女性を狙った悪質なスカウトとみて捜査を進め、同25日に少年を同容疑で現行犯逮捕していた。

 捜査関係者によると、スカウトは午後4~10時ごろ、それぞれの持ち場で道行く女性に声を掛け、風俗店などに紹介するとマージンをもらえる仕組み。月に数百万円を稼ぐ人もいるという。

(古川大二)

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