懐かしの改札鋏を発売…3月25日オープンのGENERAL STORE RAILYARDで

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このような感じで素早くパンチを入れるために使われていた改札鋏。
  • このような感じで素早くパンチを入れるために使われていた改札鋏。
  • パッケージの裏には46種類のパンチ型一覧も。200個限定で価格は2万1600円(税込)。
  • JR東日本リテールネットが運営する「GENERAL STORE RAILYARD」
関東交通印刷は、3月25日に大宮駅西口コンコースにオープンする「GENERAL STORE RAILYARD」(ジェネラルストアレールヤード)で、かつて国鉄時代の改札口で使われていた「旧国鉄改札鋏」を復刻販売する。

現在のように自動改札が普及する以前、改札口ではきっぷに入場したことを示す「パンチ」というものが入れられたが(これを部内では「入鋏」を呼ばれていた)、その道具として使われていたのが改札鋏だ。今回発売されるものは首都圏で使用されていた「東鉄型」と呼ばれるもの。鋏の柄の上下を当てることで反動を生み出し、素早くパンチを入れることに適したタイプで、カチカチという音がしたことからピンとくる人は多いのではないだろうか。

実は、筆者も今から30年以上も前の学生時代に国鉄水道橋駅で改札のアルバイトをしていたことがあり、この改札鋏はとても馴染みが深いものだった。ひっきりなしに改札口を通る客のきっぷに素早い動作でパンチを入れる作業は、タイミングを計るのが難しく、最初はかなり苦労したものだ。きっぷをいったん駅員が受け取ってパンチを入れて客に戻す作業の繰り返しだが、なかにはきっぷを手から離さない客もいて、勢い余って客の指に怪我をさせる人もいたとか(幸い、筆者はそのようなことはなかったが)。改札口の流れが途切れても、リズムを保つために改札鋏をカチカチと鳴らしながらウォーミングアップし続け、客が通ると素早くパンチ(入鋏)。今にして思えば、かなりの職人技だったと言えるのかもしれない。

国鉄時代の首都圏ではパンチの形が46種類あったという。数が多くなったのは、不正乗車を防止するため、中央線などで午前と午後にパンチの形を変えていたことなどが原因だったと思われる。今回の復刻販売では46種類すべてが発売されることになっており、発売元の関東交通印刷では「人気の形は直ぐ売り切れる事も予想されますので、欲しい方はお早めにお求めください」とのことだ。人気の形が売り切れた場合は増産されるそうだが、製造に2カ月程度かかるということなので、朝一番に買う価値はありそうだ。

この改札鋏を販売するGENERAL STORE RAILYARDは、JR東日本リテールネットが運営する、鉄道の新たな魅力を発信するショップで、鉄道に関係するリユース品、復刻品、グッズなどを販売する。営業時間は月~金曜が10時から21時30分まで、土曜が9時から21時30分まで、休日が9時から21時まで。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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