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196号1面より(2007/6/18発行) 陸上競技部
関西インカレ V4

 必死に駆け抜けた5日間。三日月を胸に勝負に挑む選手たちの姿は、輝きに満ちあふれていた。仲間の声援を受け、自らの持てる力を全力で発揮した彼ら。関西インカレでつかんだ多くの栄光は、チーム一丸となって挑んだ証である。


荻田.jpg  「いいチームになった」。主将・今宮翼(商4)は、大会後に満足げな表情でこう語った。関西インカレ総合優勝を目標に、一つになって臨んだ5日間。試合に出場している選手のそばには、常に仲間の声援があった。

勝負の時

 ロードの部とトラック&フィールドの部が行われる関西インカレ。最初の優勝者を出したのは棒高跳だ。大会記録、そして関西学生記録の更新が期待された、浅野喜洋(商3)と荻田大樹(商2)。彼らは大会記録を上回る5㍍17を見事クリアし、一気に関西学生記録を上回る5㍍36に指定した。しかし、跳躍は惜しくも失敗。悔しさをにじませたが、彼らの活躍は関学を勢い付けた。

石田.jpg  1年生ながら注目を集めたのは七種競技の新星・石田麻美(商1)だ。2日間に渡るこの競技。その初日、200㍍で1位を獲得するも、他の競技で得点を伸ばせない。しかし最終日、彼女は驚異的な追い上げを見せた。得意のやり投と走幅跳で確実に得点をかせぐと、800㍍では貫禄ある走りを見せトップでゴール。結果、4695点で見事優勝を決めた。関西インカレ初出場でトップに上り詰めた彼女。その存在を十分に印象付けた。

%E4%BB%8A%E5%AE%AE.JPG  昨年の全日本インカレ3位の実力者である今宮は、やり投に出場した。2投目、彼は早くもトップに躍り出る。その後も彼の記録は抜かれることなく、順調にベスト8に進出した。そして迎えた最終試技。仲間の声援を背に、力強い投てきを見せた。記録は68㍍24。他の選手に圧倒的な力の差を見せつけ、見事優勝を飾る。試合後、「当たり前の結果」と余裕の表情を見せた今宮。彼の目指すものは、日本一という栄冠なのだ。

越智.JPG  そして迎えた最終種目、4×400㍍R。緊張感の漂うスタート地点に、勝負に挑む強い眼差しをした選手たちの姿があった。4人中3人が400㍍で入賞したメンバーだけに、優勝が期待された。勢いよくスタートを切ったのは、400㍍2位の岩井浩紀(社3)。その実力を見せ付け、トップでバトンを渡す。続く第2走者の山口貴裕(商2)は京産大に追いつかれるも、第3走者の松井隆朗(経3)が再び1位を奪い返した。そして最終走者、越智啓介(法4)。序盤から攻めの走りを見せるも、途中他大学が迫る。150㍍地点、ついにトップ争いは混戦状態に―。しかし、彼は最後の力を振り絞り走った。4年間目指し続けた、4×400㍍Rでの優勝。彼の強い思いと仲間の声援に後押しされ、堂々と1位でゴール。彼の拳が、高々と突き上げられた。念願の優勝を手にした4人。表彰台の一番上で満面の笑みを見せた。

 終わらない挑戦

 彼らを筆頭に、多くの入賞者を出した今大会。目標の総合優勝は果たせなかった。しかし、男子総合3位をはじめ全員で多くの栄光をつかんだ。頂点に上り詰めた者、悔しさをかみしめた者。思いはさまざまであったが、試合を終えた彼らは笑顔に満ちていた。この結果は来年の優勝につながっているはずだ。さらなる飛躍へと続く道を、彼らは日々歩んでいく。(松永祐美)