再び感染が広がる新型コロナウイルス。

福岡県内では28日、54人の感染が確認されました。

このうち北九州市の感染者16人の中には、30代の女性警察官が含まれていました。

県警によりますと、この警察官は本部の監察官室に勤務する警部補で、県民と接する業務はしていませんが、7月21日に同僚十数人と福岡市内の店で飲酒していたということです。

夜の街での若者の感染も続いています。

クラスターが発生したとみられる福岡市のダンスクラブでは、新たに客6人が感染し、この店に関わる感染者はあわせて33人となりました。

九州随一の歓楽街・中洲でも、緊急事態宣言の解除で徐々に客が戻るにつれて複数のクラスターが発生しています。

◆女性2人組

「最近人増えたよね」

「結構前から多いから」

「みんなの意識下がってるんかなとは思うかなって」

◆中洲で働く男性

「自粛期間は誰も歩いてなかったですからね」

「予防・・・しながら動いてもらえればと思うけど、みんな家にずっといるわけにもいかないでしょうからね」

こうした中、中洲では28日夜、接待を伴う飲食店を対象に抜き打ちの検査が行われました。

今回の検査は、単独での立ち入りが難しい福岡県が県警に協力を要請し、風営法に基づく立ち入りとあわせて実施されました。

警察官に同行した県の職員は、許可が得られた8つの店に立ち入り、マスクの着用や消毒といった感染防止策の徹底を要請しました。

一方、北九州市の北橋市長は29日、独自の対策強化を打ち出しました。

◆北橋市長

「8月1日付けで組織体制を強化します」

「今後を考えると本市独自での体制強化を考える必要があると考えました」

北九州市は8月、市役所と保健所に専門部署を新設し、職員を増員して新型コロナ対策の体制を強化します。

これによって1日当たりのPCR検査の数を、従来の350件から600件に増やすことができるということです。

また、北九州市は検査データの分析や検体の輸送などを外部委託する方針で、保健所の負担軽減と対策の効率化を進め、感染の拡大防止につなげたいとしています。