「軽症」でも辛いコロナ

 新型コロナウイルスが依然として猛威を振るっている。国内の新規感染者数は4月11日の720人をピークに減少していたが、ここ最近は800人を超える日も少なくない。世界の新規感染者数も4月からほぼ右肩上がり。地域ではアジアや中南米を中心に増加傾向になっている。

 和歌山でも7月に入って連日のように新規感染者が確認されており、4月のピークを超える数字も出ている。県の発表では初となる御坊保健所管内の感染者も出ており、コロナが身近に迫ってきていることを感じる。

 マスク着用などは徹底されているように思えるが、4月のころに比べて意識が薄らいでいるのだろう。行政が感染対策とともに経済対策にも力を入れてきている影響もあるだろうか。またコロナの感染者でも無症状の人がいるなど、どこかで病状を軽んじているのかもしれない。

 ネットの投稿などを見てみると感染経験者の一人がコロナの病状について「ろっ骨が折れたままインフルエンザとノロウイルスと2日酔いと高山病に同時になったよう」と表現していた。個人差はあるだろうが、「軽い風邪」ではすまなさそうだ。報道では「軽症」と報じられることがあるが、これも実際は症状が軽いというわけでなく、「呼吸管理・酸素投与の必要がない」場合に「軽症」と呼ばれるだけで、高熱などで苦しんでいる人は多くいる。また症状が長引いたり、陰性になった後も後遺症に悩まされることがあるという。

 自身の感染は会社や学校など社会的に大きな影響を与えることになるが、それだけでなく周囲の人にも身体・精神的に相当辛い思いをさせてしまうかもしれない。症状の重さを再確認し、あらためて予防の意識を高めたい。(城)

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