第2回ノベルアップ+小説大賞

第2回ノベルアップ+小説大賞
第2回ノベルアップ+小説大賞

最終結果・受賞作品発表

第2回ノベルアップ+小説大賞は、1,580作品のご応募をいただき、一次・二次選考の結果、40作品が最終選考に進みました。
そしてこのたび、HJ文庫・HJノベルス両編集部による厳正なる最終選考の末、6作品が受賞となりました
大賞受賞作品・ノベラ賞受賞作品は書籍化確約、入賞となった4作品は担当編集とともに書籍刊行に向けて準備を進めることとなります。

大賞

選評1

ゲーム世界の住人たちと親交を深めていき、独特なプレイングで思いもよらぬスキルやイベントを起こしていく主人公・真里の優しさと芯の強さが大変魅力的。
そんな真里を取り巻くキャラクター達もリアルの人間・NPC問わず癖が強く印象的。また真里の相棒であるネロや空牙といったぬいぐるみたちの活躍具合も良い。
現実世界とゲーム世界の設定もしっかりしており、特に現実世界の真里の複雑な事情がゲームを始めるきっかけになっていたり、ゲームを通して現実世界の真里が前向きになっていく様子がきちんと描かれており、説得力がある。

選評2

よくある戦闘メインで俺TUEEEをするVRMMO物の作品なのではなく、主人公がNPCの生活に寄り添うことで、面白おかしくゲームを楽しんでいくという優しい世界が一番好きなポイントです。
かと言って、戦闘を疎かにするのではなく、糸で人形を操りながら自身も戦闘をしていくという戦闘スタイルで敵を倒していくのは面白く、日常パートと戦闘パートの比率がちょうどいいと感じました。

作品を読む

ノベラ賞

選評

最強の林檎に転生、という設定の強さ、それを一発ネタに終わらせないストーリーの構成力の高さが光る作品です。
動くこともしゃべることもできない林檎を中心に据えつつ、シーンごとのイメージに違和感を与えない文章力も素晴らしいものがありました。

ただ、その設定の尖り方によって、イラストにした時にどう主人公を見せるのか、という点に問題はありました。
ですが、面白さはお墨付きであり、その問題をどうにかしてでも賞を与えたいと思わせる力があり、ノベラ賞の獲得となりました。

作品を読む

入賞

選評

高校3年生18歳。最後の高校生活を描いた青春小説で、とにかく筆力が高いです。
審査で多くの作品を読みましたが、突然次元が違う作品が現れたので大変驚きました。
まるで異世界に飛ばされたような気分になったのを覚えています。
どちらかと言えば一般エンタメに近い雰囲気のため、入選という形になりましたが、確かな面白さを持った作品です。

作品を読む

入賞

選評

温泉にすべてを捧げた主人公による異世界温泉発見・発展記という、作品の個性と面白さが一点に集約された作品。一点突破の見本。
キンキンに冷えたエールや異世界に浴衣を持ち込むなど、徹底的に「現代日本の温泉に寄せること」に拘ったところが、作品の理解しやすさに繋がっている。
スケベイベントよりも温泉を満喫することを重んじる主人公の「行動原理」が確立されている。
そうした歪みない主人公、率直に言って変な人であることに間違いはないのだが、彼にきちんと合わせてくれる周囲の優しさも嬉しい。
主人公がスパリゾートを心よく思っていないなど、偏狭なところも見受けられる点は残念。もっと温泉全体を愛してほしい。

作品を読む

入賞

選評

人気の要素を取り込んだ、読みやすいコンセプトのファンタジー作品。
主人公リュートと緑の女神ヴィヴィアンの関係性も楽しく、比較的気軽に読み進めることができます。
ただし、スローライフ風に思えるタイトルへの期待に反して、バトル要素が増えてくる後半、ちょっと展開的に勢いが弱まりがちなのは、惜しまれるところ。
少なくとも「後方支援」の内容について、話の軸をもう少し固めたほうがよいでしょう。
そのあたりを調整できれば、もっと楽しめる作品になると思います。

作品を読む

入賞

選評

強大な魔王との死闘の末、相討ちとなり命を落とした勇者。死の間際に魔王が放った魔術で、彼は魔物であるオーガと人間のハーフ、しかも女の子として同じ世界に転生することに――?
もともと人類最高峰の能力と技術を持っていた主人公が、人より遥かに強力な魔物の肉体となり、規格外の「魔王候補生」として力を振るう姿は爽快の一言。また、魔物としての生を受け、人と魔物、二つの世界の側面を知った彼女が、己の信念に従い世界にどんな影響を与えていくのか、今後の展開にも非常に期待が持てました。

作品を読む

総評

第1回ノベルアップ+大賞に引き続き多数のご応募ありがとうございました。「ノベルアップ+」も順調に成長しているようで何よりです。
参加していただいている皆様、今後もよろしくお願いいたします。

さて今回の総評です。相変わらずノベプラの応募作品は全体的に文章力が高いです。これは最終選考だけではなく、一次選考から感じられました。受賞した作品について詳しくは各選評を見ていただくとして、軽く触れていきます。

大賞の「Mebius World Online ~ゲーム初心者の真里姉と行くVRMMOのんびり? 体験記~」はキャラクターに魅力があるというのが最大のポイントになります。設定やストーリーその他の部分も完成度が高かったです。

ノベラ賞の「林檎転生  ~禁断の果実は今日もコロコロと無双する~」は2回連続の最終選考作品となりました。前回は残念ながら受賞ならずでしたが、レベルの高い作品であることは間違いありません。
前回から引き続き林檎推しの担当編集者が「頑張って仕上げます!」と言っているので期待しましょう。

入選の4作品はそれぞれ優れた特徴があるということで選ばれています。作者の実力的にも将来性が高いという判断です。是非作品を読んでみてください。

残念ながら入賞を逃した作品についてもいくつか言及させていただきます。
今回ラブコメジャンルの入賞は無かったのですが、ラブコメとして一番評価が高かったのが「自己顕示欲が強い妹にプロデュースされる事になりました」です。
「魔法は使えるけど、話が違うんじゃね!?」は独特のファンタジー観を出そうとしているところがとても良かったです。
「流星の占星術師と少年」も同様にファンタジーの良さみたいなものを感じました。
そして「失墜」。明らかにライトノベル向けではない内容なのですが、文章が美しく、内容も無限に読めてしまうくらい面白かったです。夢中になって最後まで読んでしまいました。

さて最後に次回からの「ノベルアップ+大賞」について。
「ノベルアップ+大賞」は「HJ小説大賞2020後期」と名前を変え、リニューアルいたします。詳しくは公式サイトをご覧ください。
次回もたくさんのご応募をお待ちしております。

HJ文庫編集部 副編集長

HJ小説大賞2020

二次選考通過作品

二次選考通過作品は、以下の40作品となります。 ※順不同、敬称略 ※ペンネーム・作品タイトル・ジャンルは2020年3月31日応募締切時点のものです


一次選考通過作品

1,580作品ものご応募をいただき、どうもありがとうございました。一次選考通過作品は、以下の198作品となります。 ※順不同、敬称略 ※ペンネーム・作品タイトル・ジャンルは2020年3月31日応募締切時点のものです


応募要項