■イースター・アシアナ、買収契約白紙の危機
コロナの余波で韓国航空業界の再編に支障が出ている。昨年末に国内航空会社間で初の買収ケースとして注目されたイースター航空の買収契約は破棄手順に入った。チェジュ航空がイースター航空に賃金遅配分など未払い金800億~1000億ウォンの解決を求めたが、今月15日までにイースター航空側が解決できなかったためだ。チェジュ航空はイースター航空に契約解除を通告する時期を検討している状態だ。
イースター航空の問題はクレジットカード業界にも飛び火した。チェジュ航空とイースター航空の買収契約が撤回される可能性が高まり、イースター航空の航空券キャンセル代金100億ウォンを抱え込むことになるためだ。
昨年11月にアシアナ航空を買収し、モビリティー(移動利便サービス)グループを目指すと発表したHDC現代産業開発も先月、「アシアナ航空の買収条件を原点から再検討する」とし、契約を無期限延期した。先月末に韓国産業銀行の李東杰(イ・ドンゴル)会長とHDCグループの鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が一度会談したが、双方の間に特に進展はなかったという。
韓国航空大の許喜寧(ホ・ヒヨン)教授は「航空業界を襲ったコロナの衝撃は少なくとも2-3年は続くだろう。航空業界の収益性がコロナ事態以前には容易には戻らないとみられるため、いくつかの航空会社は破産を免れないのではないか」と指摘した。