電動バイクの仕組み [カスタム編]

電動バイクとは?

 

バッテリーを長持ちさせるカスタム


電動バイクにとって、バッテリーは命です。ですからできるだけバッテリーを効率よく使い、また寿命を延ばしてやるというのが、電動バイクにとって重要なカスタムと言えるでしょう。

電動バイクのバッテリーの大半が鉛バッテリーを採用していますが、実はこの鉛バッテリー自体の寿命は非常に長く、10年ともいわれているのです。しかし実際には普通のバッテリーでも3年、電動バイクの場合には2年程度で寿命を迎えてしまいます。その原因の約90%が、サルフェーションという現象です。
 

サルフェーションというのは簡単にいうと、バッテリー電解液の成分が結晶化して、バッテリー電極に付着する現象です。この白い結晶は絶縁体なので、電極の効率をどんどん低下させていき、バッテリーから電気を取り出せなくなってしまうわけです。

これを防ぐのがデサルフェーターという装置で、パルスを電極に流すことでその衝撃により電極に付着した結晶を剥離させ、さらに分解してバッテリー電解液に戻してバッテリー比重を回復させるという効果を発揮します。

12Vのバイクや自動車用のデサルフェーターは比較的ポピュラーなパーツですが、高圧な電動バイクに対応する商品があまりなく、電動ゴルフカートや電動フォークリフト用の高額(6~10万)なものしかありませんでした。しかし電動バイクの普及につれて安価な製品が登場してきていますので、バッテリーの延命という意味では非常に高価のあるカスタムになるはずです。

消費電力を抑えるカスタム

エンジンバイクのガソリンタンクに当たる部分が、電動バイクのバッテリーです。このバッテリーの容量が大きければ大きいほど、バイクの航続距離が長くなります。電動バイクは、バッテリーに蓄えられた電気だけがエネルギー源です。そのため電力の無駄を省くだけで、1充電での走行距離を伸ばすことができます。

考え方は家庭の節電と同じで、補器類の消費電力をできるだけ低いものに交換するという方法です。例えば電球。電動バイクには様々な電球が使われていますが、ほとんどがフィラメント球です。これをLED球に交換することで、消費電力を大幅に引き下げることができます。


電球の種類を考えてみると、ヘッドライト、ブレーキ&テールランプ、ウインカー、メーター照明球などがあります。バルブ口金の規格さえ合えば、市販のLED球が使えるので手軽です。注意する点としてはウインカーはW数が変化すると点滅速度が変わってしまうので、ウインカーリレーをICリレーに交換する必要があります。

またブレーキ&テールランプは、テールランプがナンバー灯を兼ねているものは専用のバルブが必要になります。これらをLED化することで、消費電力を1/7程度に節電することができます。ヘッドライトの場合にはいくつかの方法がありますが、消費電力の少ない高効率バルブを探す方法。HIDランプに交換する方法。LEDバルブに交換する方法などがあります。

ただし、現在のところ電動バイク用としてはこれらのパーツがあまり流通していないので、自分でカスタム装着するスキルが必要になります。

通電効率を高めるカスタム

電動バイクにはコネクターやソケット、バッテリーターミナルなどを含め、様々な電気接点がありますが、こういった部分は酸化劣化し電気抵抗が徐々に増加してしまいます。そのため電気接点などを電気接点復活剤などで洗浄してやると、劣化による低下をある程度復活させて電気ロスを減らします。

さらに銀などの電気抵抗の少ない金属粉末を含有した、電気接点向上剤などを塗ることによって、新品時以上の低抵抗を与えることが可能になります。こういった電気ロスを軽減することで、節電効果だけではなく出力の向上も期待できるのです。

さらに工作が必要になってしまいますが、主要な電気配線をより抵抗の少ない線に置き換えるという方法もあります。一般的な配線はタフピッチ銅などが使われていますが、これをオーディオなどで使われている無酸素銅の線に交換してやることで、配線の電気抵抗を下げることができ、電気ロスを軽減できます。
 


また直流は配線の表面積に反比例して抵抗値が下がるので、線径を太いものにしてやるとより効果的になります。特にバッテリーの連結部分、バッテリーからコントローラーへの配線、可能ならばコントローラーからモーターへの配線など、大きな電流の流れる部分に使うと電気効率を上げることができます。

高コストになってしまいますすがバッテリーをアップグレードしたり、モーターやコントローラーを高出力の物にコンバージョンしたりと、もっとレベルの高いカスタムは山ほど存在します。また性能だけでなく、実用性を求めたカスタムなど、電動バイクとはいえ普通のバイクと同様にカスタムの楽しみは存在します。ぜひ電動バイクの単なる省エネの手段と考えず、愛車として楽しんでみて下さい。

文/おまかせ牧田

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