思わずペットにしたくなる?手のひらサイズの極小恐竜の化石発見
- 2020/7/10
- UFO・UMA, UMA, 巨大生物
- コンゴナフォン・ケリー, マダガスカル
恐竜というと、太古の地球を我が物顔で闊歩していた巨大な生物、というイメージが先行しがちだが、実際には姿形も大きさも様々だ。中には我々が想像するよりずっと小さい恐竜も存在する。
7月6日、アメリカのノースカロライナ自然科学博物館より、新たに体長がわずか10センチしかない小さな恐竜の化石が発見された。
「コンゴナフォン・ケリー(Kongonaphon kely)」と名付けられたこの恐竜は、約2億3700万年前の三畳紀にマダガスカル付近に生息していたものである。1998年にマダガスカル南西部より発掘された多くの化石断片の中から発見されたもので、頭蓋骨や手足の一部が発見されたためほぼ正確な全身像の再現が成功したという。
大きさは現代のスズメと同程度ながら、鋭い爪と生えそろった牙を備えており、また全身に「体毛」が生えていたとみられている。
恐竜が羽毛や体毛を備えていたという特徴は現代ではよく知られていることだが、この特徴は後の恐竜や翼竜などで確認されている。初期の恐竜が現れた三畳紀では今のところコンゴナフォン・ケリー以外で体毛は確認されていないため、恐竜が初めて体毛を獲得したものと考えられている。
では、なぜコンゴナフォン・ケリーが体毛を獲得したのかについては、恐らく非常に小さな体で安定して体温調節を行うために必要だったのではないかと考えられている。
さて、恐竜と翼竜は三畳紀の中期で分岐したと考えられている。今回発見されたコンゴナフォン・ケリーは小さな体ながらも後の大型竜と共通する特徴を備えているため、恐竜と翼竜の分岐点にあたる生物だったのではないか、と研究にあたったクリスチャン・カーメラー氏は語っている。
コーヒーカップにすら入ってしまうほどの小さな恐竜の発見から、恐竜の進化の過程や翼竜が翼を持つに至った期限など、様々な事実が解明されることになるのかもしれない。
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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