新型コロナウイルスの新たな感染確認数が全国各地で過去最多を更新する中ですが、GoToトラベルキャンペーンが始まったこの4連休には、関西の観光地などでも休日を楽しむ姿が見られました。一方で、西村経済再生担当大臣は全国知事会で、企業の在宅勤務を7割目標にすることなどを改めて求め、さらなる感染拡大に警戒感を示しました。

4連休が明けた大阪の街。

【若い女性】

「あまり4連休という実感がなくて…リラックスというよりは逆に緊張って感じで、コロナにならないか心配でした」

【大学生】

「今年は全く遊べなかったです、大学生最後の学年なのに、遊びたかったんですけど…ホントに残念です。仕方ないかな、命の方が大事かなって‥.」

一方…

【盛り上がる若者たち】

「うぇ~い、グリコ!グリコ!」

”夜の街” での感染が心配されている大阪・ミナミでは…

――Q:大阪来るのに怖いなという感じは?

【神奈川から大阪に帰省した人】

「1ミリもなかったです。アルコールは持ち歩いてます」

【茨城県から大阪に帰省した人】

「大阪の危機感と関東も危機感違ってるなって気がして。第2波来てる危機感は薄いのかな…」

この4連休から営業を再開した神戸・異人館には、普段なら少ない神戸市内から来た人や近場からの客が目立ちました。

【神戸市民】

「遠出はちょっと怖いので避けようと思ってました。近場の方が安全は安全かなと思いますね」

【異人館うろこグループ・崎原朝香さん】

「正直、来てくださいって言葉自体、言いづらいので…神戸の方がたくさん来ていただけると、その方々の友人・知人を県外から連れてきていただけるきっかけになると期待してます」

また、人混みを避けるために京都に来たという人も…

【神奈川県から帰省した人】

(女性)

「コロナで人が少ないと思って、久しぶりに京都・嵐山に行ってみようかという風になりました」

(男性)

「心配しながらやる分にはGoToトラベルもいいのかなと思ってます」

GoToトラベルキャンペーンの実施もある中、新規感染者の増加傾向は加速しています。全国の累計感染者数は、ここ最近で急激に増えていて、7月26日に3万人を超えました。1万人から2万人までは2カ月半ほどかかりましたが、2万人から3万人を超えるまでは、わずか19日間。特に東京では7月26日、6日連続で新規感染者が200人を超え、若者の間での感染が目立ちます。

また、関西圏の感染者数も連日、過去最高に近い数字を記録しています。7月26日の大阪府の新規感染者は141人と、過去2番目に多く、4月頃に比べ検査数が増えているものの5日連続で100人を超えています。

また、兵庫県でも7月26日に過去最多の49人の感染が確認され、近畿の感染者数の合計は215人にのぼり、大阪を中心に感染拡大の傾向が続いています。

こうした中で行われた全国知事会。西村経済再生担当大臣は、4連休の間に各地で過去最高の感染者数が出たことに強い危機感を持っているとした上で、会食や職場などでのクラスターが増えているとしてこう呼びかけました。

【西村康稔・経済再生担当相】

「テレワークを引き続き、70%(実現)是非進めていただきたい。さらには時差出勤なども取り組みを進めていただければ」

テレワークの推進については、大阪府の吉村知事も「国と足並みを揃え、関西経済界にも要請したい」との考えを示しました。

一方、全国知事会会長で徳島県の飯泉知事からは、こんな提案も…

【徳島県・飯泉嘉門知事】

「緊急事態宣言、これを都道府県レベルで出す。こうなりますと、やはり社会経済的には大きな影響を与えることとなります。できれば市区町村単位で、大臣、この点についても効果的に発動ができるような体制を是非お考えいただきたい」

様々な活動が再開する一方、再び拡大する感染…国や自治体の課題もさらに増えています。