大分市が下水から新型コロナウイルスを検出する研究に協力

新型コロナウイルス研究のサンプルとなる下水を採る大分市職員=大分市の弁天水資源再生センター
新型コロナウイルス研究のサンプルとなる下水を採る大分市職員=大分市の弁天水資源再生センター

 【大分】大分市上下水道局は、下水から新型コロナウイルスを検出する研究に協力している。弁天水資源再生センター(同市弁天)で採取した下水を日本水環境学会(東京都)の研究チーム「COVID―19タスクフォース」に提供。成果を今後の感染拡大防止に役立てたい考えだ。
 同局浄水課によると、研究チームは国内各大学や研究機関の専門家が5月に設置。下水中の新型コロナウイルスの量を測定、分析する手法の確立に取り組んでいる。新型コロナの感染者は潜伏期間中から便にウイルスが混じるといい、下水のデータは感染状況の把握や流行の早期探知などにつながると期待されている。
 研究へは東京都や横浜市、兵庫県など全国25の自治体が協力しており、大分県内では大分市のみ。
 市上下水道局ではサンプルの採取場所として市中心部の繁華街や病院、住宅街から出た下水を処理する弁天水資源再生センター(処理人口約9万9千人)を選択した。今月14日から8月上旬まで週1回(計4回)、処理前の下水1リットルを採り、マイナス20度に冷凍して研究チームに送る。
 結果は協力した自治体に公開することもあるといい、同局の若杉明弘浄水課長(59)は「研究が確立されれば、市の新型コロナ対策に生かしていくこともできる」と期待している。

※この記事は、7月25日 大分合同新聞 15ページに掲載されています。

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