今回は、特級時代のキリンシーグラム エンブレムを飲みます。
エンブレムは1979年、当時のキリンシーグラム(現:キリンディスティラリー)から発売されました。
キリンシーグラムは、キリンビールと、当時アメリカに本社のあったシーグラム社との合弁で設立されました。
最初に発売されたロバートブラウンは、シーグラム社の傘下にあったシーバスブラザーズ社が持つ原酒を主体にブレンデッドウイスキーでした。
発売当初、まだ御殿場蒸溜所の原酒は熟成に達しておらず、それ以前にキリンシーグラムとしての戦略商品として企画されていたものでした。
エンブレムにおいては、御殿場のモルト、グレーンが最長5年の熟成期間に達したことで、ブレンドの中に組み込まれた最初のボトルと言えるでしょう。
プレミアムウイスキーと冠され、ロバートブラウンよりも上の価格帯として発売され、1996年にリニューアルされた後、2014年で販売が終了しました。
私は後期のボトルはすでに飲んではいましたが、今回は特級表記時代、1979~1989年3月頃のボトルを飲もうと思います。
今回はネットオークションで入手しましたが、残念ながら保存状態が悪くてヒネ臭があり、まともに飲めませんでした。
そこで、セラヴィの「オークボトル」で1日入れて再熟成を行い、その間に洗浄したボトルに戻した後、数日保管を行いました。
それにより、ヒネ臭が大きく抑えられました。
ただし、オークボトルに入れたことで香り、味わいが変化しているため、参考値としてご覧下さい。
味わいは、アルコールからの辛みは少なく、柔らかい酸味と甘みがメインとなります。
かなり飲みやすいです。
味わいは、多少のほろ苦さがあるものの、うま味のようなものが感じられ、その後甘みがやってきます。
時間が経過すると、リンゴ、バニラの香りも続いてきます。
味わいは、酸味は柔らかく、むしろ甘みが目立つ印象です。
キリンのウイスキーは、バーボンを思わせるエステリーな香りを持っていますが、エンブレムにおいてはほとんど感じられず、むしろスコッチウイスキーのスモーキーさ、レーズンとウッディな香りを備えたボトルだと言えます。
オークボトルを使ったことで香りや味わいが大きく変わると思いましたが、さほどな変化は感じられませんでした。
ただ、加水が進むとヒネ臭が目立つので、状態が悪いボトルを飲む際は気をつけた方がいいでしょう。
760mL、アルコール度数43度。発売当時の価格は3570円でした。
現在、ネットオークションでは2000~3000円ほどの価格で取引がされているようです。
キリン最初の御殿場モルト使用ウイスキー
キリンシーグラムは、キリンビールと、当時アメリカに本社のあったシーグラム社との合弁で設立されました。
最初に発売されたロバートブラウンは、シーグラム社の傘下にあったシーバスブラザーズ社が持つ原酒を主体にブレンデッドウイスキーでした。
発売当初、まだ御殿場蒸溜所の原酒は熟成に達しておらず、それ以前にキリンシーグラムとしての戦略商品として企画されていたものでした。
エンブレムにおいては、御殿場のモルト、グレーンが最長5年の熟成期間に達したことで、ブレンドの中に組み込まれた最初のボトルと言えるでしょう。
プレミアムウイスキーと冠され、ロバートブラウンよりも上の価格帯として発売され、1996年にリニューアルされた後、2014年で販売が終了しました。
私は後期のボトルはすでに飲んではいましたが、今回は特級表記時代、1979~1989年3月頃のボトルを飲もうと思います。
今回はネットオークションで入手しましたが、残念ながら保存状態が悪くてヒネ臭があり、まともに飲めませんでした。
そこで、セラヴィの「オークボトル」で1日入れて再熟成を行い、その間に洗浄したボトルに戻した後、数日保管を行いました。
それにより、ヒネ臭が大きく抑えられました。
ただし、オークボトルに入れたことで香り、味わいが変化しているため、参考値としてご覧下さい。
熟成感の高い万人受けウイスキー
グラスからの香り、液色
レーズンの濃厚な香りが主体として感じられます。液色は少々薄めの琥珀色です。ストレート
レーズンの香りが全体的に感じられ、続いて燻製を思わせるスモーキーな香りが続きます。そしてしんがりにはバニラの甘い香り、カカオの香ばしさも得られます。味わいは、アルコールからの辛みは少なく、柔らかい酸味と甘みがメインとなります。
かなり飲みやすいです。
ロック
まずカカオの香ばしい香りと燻製を思わせるスモーキーな香りが先に訪れます。その後レーズン、リンゴ、オレンジのフルーツが感じ取れます。味わいは、多少のほろ苦さがあるものの、うま味のようなものが感じられ、その後甘みがやってきます。
ハイボール
1:3で割ると、レーズンの甘い香りが先に訪れます。それを引き立たさせるかのように燻製香とカカオが続いて感じられます。時間が経過すると、リンゴ、バニラの香りも続いてきます。
味わいは、酸味は柔らかく、むしろ甘みが目立つ印象です。
まとめ
終売寸前のボトルでも感じられた傾向が、すでに最初から備えられていたように思えます。キリンのウイスキーは、バーボンを思わせるエステリーな香りを持っていますが、エンブレムにおいてはほとんど感じられず、むしろスコッチウイスキーのスモーキーさ、レーズンとウッディな香りを備えたボトルだと言えます。
オークボトルを使ったことで香りや味わいが大きく変わると思いましたが、さほどな変化は感じられませんでした。
ただ、加水が進むとヒネ臭が目立つので、状態が悪いボトルを飲む際は気をつけた方がいいでしょう。
760mL、アルコール度数43度。発売当時の価格は3570円でした。
現在、ネットオークションでは2000~3000円ほどの価格で取引がされているようです。
<個人的評価>
- 香り A: レーズンの香りを中心に、燻製を思わせるスモーキーさ、カカオの香ばしさが広がる。
- 味わい A: 全体的に甘みがあり、酸味も柔らかい。加水で多少のほろ苦さ。
- 総評 A: 非常に熟成感があって万人受けする。いつかは復活して欲しい。