2020年07月02日 (木)
スーダラ節が生まれた
スイスイスーダララッタ スラスラスイスイスイ~♪番組が終わった後、思わず歌いたくなりませんでしたか?私は、しばらく口ずさんでいました~。軽快なコミックソング「スーダラ節」。その誕生の裏には、植木等の鼻歌を元に作曲した萩原哲晶に、独自のサラリーマン像を歌詞に込めた青島幸男、そして、歌うべきか思い悩んだ植木等の葛藤がありました。
悩む植木の背中を押したのは、僧侶である父・徹誠でした。親鸞の教えにも通じる「わかっちゃいるけど やめられない」に共感し、歌うことを後押しした父の話や、幼少期には父に代わって読経した逸話まで、植木等の人生の根底には、仏教の存在があったことに驚きました。きっと「スーダラ節」を歌うことで、サラリーマンの姿を軽快に体現した植木等は、地域の人々に寄り添い続けた父・徹誠と同じように、多くの人の勇気づけたのでしょう。
今回の番組を制作したのは、名古屋局の古籏彩花ディレクターです。リアルタイムで曲の流行を知らない入局5年目の古籏ディレクターですが、植木等が名古屋に生まれ、三重県で育ったということを知ったことがきっかけで取材をはじめたそうです。特に印象に残っているのは、スーダラ節を作曲した萩原哲晶の妻・南澤和子さんに取材した際、作曲に使っていたアップライト式のピアノを見せていただいたことだそうです。萩原が、大学時代から使い始めたそのピアノを生涯大切にしていたというお話を伺って、その飾らず温かい人柄が、多くの人の心に染み込むメロディーを生んだのだと感動したといいます。
また、残念ながらVTRではご紹介できませんでしたが、植木等の義理の弟である川村善二郎さんからも、徹誠さんについて多くのことを伺ったそうです。仏教の教えに基づいて地域にあった差別に憤り、平和を見据えて声を上げた徹誠さんの姿が、川村さんの言葉からも強く伝わってきたという、古旗ディレクター。「一人クレイジーキャッツ!」ということで、こんな写真を作ってくれました。いや~メンバーの表情を見事に完コピ!ご苦労さ~ん!!