セイプ ライオンツ ノ シュー ミンチェ テス ハァー
(以下陳さん改め東さんの訳)
ご無沙汰しておりました。昨年のシリーズ終了後に筆を置いてから早くも半年以上が経過しました。
いやあ、時が過ぎるのは早いねえ。
オレが筆を執ることは当分ないと思っていましたし(園川さんの文章、毎週読ませていただいてますよ)、
またあっちゃいけなかったんですが、
今日とんでもないニュースを聞いて、思わずこうやって筆を執っています。
昼のニュースを見てたら、オリックスが近鉄バファローズを買収するなんて言ってる。
野球協約で1チームが2つ球団は持てないから、事実上の吸収合併ですね。
オレはねえ、このニュースを聞いて哭くことしかできなかったですよ。
パリーグで唯一、一度も身売りをしていない近鉄が無くなる。
いつでもドラマティックな野球をやり続けた、あの近鉄が無くなる。
思い返してみなさいよ、あの江夏の21球も、「巨人はロッテより」も、
10.19も、北川さんの代打逆転サヨナラ満塁優勝決定ホームランも、
鈴木さんも梨田さんも栗橋さんも佐々木さんも新井さんも大石さんも、
阿波野さんも西本御大も太田さんも小川さんも小野さんも関根さんも、
土井さんも野茂さんも羽田さんも石井さんも金村さんもノリさんも赤堀さんも岩隈も、
マニエルもブライアントもブルームも、クラークもローズも、
みんなみんな近鉄バファローズなんです。こんな多士済々のドラマティックなチームが無くなるなんて、
オレは本当に哀しくてタマランのです。哀しくて悔しくて、哭いても哭いても涙が止まらない。
オレにはね、フロントを責める気は無いんですよ。フロントは頑張ったじゃないの。
そりゃ仔細をいえばいろいろあるけれど、これだけ長い間一つの球団を持ち続けるというのはね、
愛情がなきゃ出来ないことですよ。苦しんで苦しんで、どうにも耐えられなくなったんでしょう。
それを責めるのは酷ですよ。でもね、オレはパリーグ本体とか、どこぞのオーナーには黙っちゃおれない。
近鉄はもうだいぶ前からSOSを出してたじゃないの。何で助けてあげられなかったのかねえ。
ネーミングライツだっていいじゃない。身売りでもいい、外資でもいい。サラ金だっていいじゃない。
問題があれば、野球協約を変えることだって出来たはずです。球団が無くなるよりはずっとずっとマシです。
そりゃね、昔は違いますよ。プロ野球草創期は国民に定着もしていなかったし、
ひとつビシッと協約を決めて、それに合致する企業だけが球団を持って、残りを振るい落とせばよかった。
でもね、近鉄なんて名門ですよ。もう半世紀以上も球団を持ってて、運営のノウハウもある。
その球団がSOSを出してるなら、どうにでも救ってあげるのが人情ってもんじゃないですかねえ。
それを何ですか、あれもダメだこれもダメだ、とどんどん退路を断ったのはパリーグ本体と
ナベシネとかいうオーナーじゃないですか。オレは日本語がわからんからなんと読むかは知らんけども。
だいたいね、今回の合併話だってね、どこのエライさんだってマトモに否定なんかしてないじゃない。
ファンはね、別に近鉄じゃなくたってバファローズじゃなくたって、最悪球団がなくなるよりはずっとマシです。
こういうところがね、ファン不在だって言うんですよ。ファンが望んでることを何もわかってないじゃない。
こんなことをやっとったらね、本当に日本のプロ野球はファンから見放されて終わっちゃいますよ。
今からでも、何とかならんのかねえ。パリーグのオーナーの皆さん、
バファローズが今まで成してきた功績を思い起こしてくださいよ。
1球団無くなれば試合数が減るわけですから、当然自分のところの収入だって減るわけです。
次は我が身、泥舟で全部パーになっちゃいます。1リーグ制にして巨人戦と阪神戦の
おこぼれに与ろうなんてミミッチイことを考えないで、この状況をなんとかしてみなさい。
そうじゃなきゃ、ファンだけじゃない、オレたち選手だってチームを、リーグを見限るかもしれませんよ。
近鉄バファローズ、その愛すべきチームを何とか残したい。
一人一人が、自分の出来ることをやるのみです。
居たたまれなくなってビリスレに投下した作品です。
当時のsports8鯖はどうやら死んでしまったらしく(こないだまでは生きていたと思うのですが)、
みみずんログからようやく引っ張ってきました。
見たことない人も多いのではないでしょうか。
この日のビリスレは、本当にお通夜でした。
もちろん楽天なんて影も形もない頃ですし、まだホリエモンも出てきていません。
ホリエモンに関して言えば結局彼が球団を持たなかったのは正解だったのでしょうが、
彼が出てこなければほぼ間違いなく10球団1リーグになっていたでしょう。
ホリエモンに対するカウンターとして、三木谷さんが出てきたわけですからね。
彼を後押ししたのは、我々ファンです。
結果としてホリエモンは球団を持つにふさわしくない人物でしたが、
それでも彼が(自己顕示欲のためとはいえ)球団を持つと言い出さなければ
本当にもうひとつの合併が実現し。1リーグが実現していたのです。
そういう意味では、我々ファンはもう少し彼に感謝してもいいのかもしれません。
この日は、日本のプロ野球ファンにとって最低最悪の日でした。
我々は、この6月13日を一生忘れてはいけない。
近鉄バファローズを知らない、私達の子や孫に、
この日だけはあの素晴らしい近鉄バファローズの話をしてあげたい。
最近の小学生にとっては、もはや近鉄バファローズは歴史上の球団になってしまっているんですよ。
我々が死んでしまえば、もう近鉄バファローズを後世に伝える人はいないのです。
新生ライブドアが球団を手放していた可能性も少ないとはいえ、ある訳ですから。
余談ですが、「もう一つの合併が進行中」と言ったのが
堤氏であることを覚えている人は、今どれくらいいるのでしょう。