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【コロナ禍】、スーパーがマスク300万枚を無料配布!It's Your Choiceはパワーワード?

■新型コロナウイルス感染拡大の影響で大手チェーンストアは店内でのマスク着用の義務化を進めている。ウォルマートをはじめ食品スーパーなど20社以上で店内でのマスク着用を義務化しているのだ。

全米小売業協会(NRF)は「店内でのショッピングは誰かから与えられるもので場合によっては奪われることもある特権であり、権利ではありません(Shopping in a store is a privilege, not a right)」との声明を発表。

アメリカでは「ノーマスク・ノーショッピング」という新しい生活様式が浸透しつつある。

50州のおよそ半分の州がマスク着用を義務付けている一方、着用の義務化を無効とする命令を出しているジョージア州の例もある。

マスク着用に抵抗する州では住民が店内でのマスク着用を拒否し、騒ぎに発展することも珍しくないのだ。これを解決するために地方の食品スーパーが大胆なキャンペーンを行う。

 アイオワ州など中西部8州に265店舗を展開するハイヴィーは27日からマスク300万枚を無料配布する。

マスク着用を義務化していない州内の店舗で行う「マスク着用で新型コロナウイルスを封じ込めよう。これはあなたの選択です(Mask It Up to Shut COVID Down. It's Your Choice)」はアメリカ人の個人主義を刺激しながらマスク着用を啓蒙するキャンペーンだ。

店の入り口にスタッフが立ち、マスクをしていないお客に無料でマスクを配布する。ハイヴィーでは4月末からスタッフのマスク着用を義務化しているが、中西部では州の方針がまちまちなのでお客にはマスク着用を要請にとどめているのだ。

ハイヴィーPR担当のクリスティナ・ゲイマン氏は「マスクの着用でスタッフとお客様との衝突を避ける責任があり、現実的に考え300万枚のマスク無料配布を行うのです」と説明している。

お客にマスク着用を求める店が増えるに伴い、店内でスタッフとお客が対立する事態が起きている。

サンディエゴのスターバックスでは、マスクなしで入ってきたお客にスタッフが注意したところ、お客が逆ギレして裁判に発展した事例がある。

トレーダージョーズ・ノースハリウッド店では、マスクなしを注意された女性が激怒し店内で大騒ぎしたケースもある。

マスクなしを咎められた女性が癇癪を起こして座り込みを始めたコストコの事例もある。マスク着用を巡って店内で騒ぎに発展することが珍しくないのだ。

ハイヴィーではマスク着用を義務していないためは啓蒙とソフトに対応している。

なおハイヴィーでは3月、他社に先駆けてエコバッグの店内持参を禁止した。スタッフやお客の安全を考えエコバッグの代わりにペーパーバッグを代用したのだ。

 米国のスーパーマーケットは地域社会に食を提供するだけでなく、健康についても中心的役割を担っているとの自負がある。大きな費用となるものの、マスクの無料配布など主体的な行動を行うことで地域住民から厚い信頼を得ることになるのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。It's Your Choiceを直訳すると「これはあなたの選択です」となります。意訳するば「それはあなたが決めることであり、どうするかはあなた次第です」という意味です。

アメリカは個人主義の国ですから、自分の意見をはっきりいう習慣があります。子供の頃から個人の考えを尊重され、自分を主張するよう教えられてもいます。逆に日本は全体主義。どちらがいい悪いではありません。

最近、高齢男性から「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と言われていた現場を目撃した人のツイートでポテサラ論争が日本で起こりました。アメリカであれば「余計なお世話。私は私、お前はお前。干渉してくるな」を意味するIt's not your businessが確実に出てきます。カイヤさんではありませんが、こちらの母親は相当強いですから(笑)、それ以上の反撃にあうでしょうねぇ。一方で個人主義の国だからこそ、ユアとかマイとか大きな意味を持ちます。お店の最高の褒め言葉はマイ・ストアですから。

 It's Your Choiceと言われると日本人は不安になりますが、アメリカ人は胸を張ります。

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