県と福島市は二十三日、同市に住む二十代の通所介護事業所女性従業員の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。女性は東京方面に向かい、県外のセミナーに参加し、後に陽性患者と判明する参加者とホテルの同室に宿泊していた。女性は軽症で市内の医療機関に入院している。市は二十四日から、女性が感染判明前に出勤した日の施設利用者とスタッフ計五十九人をPCR検査する。
県内での感染確認は二日連続。二日連続は五月五、六の両日以来。県内感染者は累計で八十六人。県と市によると、女性は十三日から十六日まで県外のセミナーに参加した。期間中は同じセミナーの参加者一人と県外のホテルの同室に宿泊した。行き帰りはJR福島駅発着で新幹線と電車を利用した。帰宅後は二十一日にマスクを着用して出勤した。
十八日にホテルで同室だった参加者の新型コロナ感染が判明。二十二日、管轄する県外の保健所から福島市保健所に女性が濃厚接触者だと連絡があった。
女性は県外から戻った後、二十二日は帰国者・接触者外来の受診以外に外出していない。それ以外の日は「近所に買い物に行ったかもしれない」と話しているという。
市がPCR検査する五十九人の内訳は利用者四十四人、スタッフ十五人。市は接触時間が比較的長い人から優先的に検査する方針。
県と市は「セミナー主催者と県外の保健所と調整ができていない」として、セミナーの詳細について明らかにしていない。
【感染者の経過、行動歴(23日)】※県、福島市の発表に基づき作成
福島市
20代女性(通所介護事業所従業員)
7月13日 新幹線と電車を利用して県外
~16日 のセミナーに参加。後日、陽性患者と判明するセミナー参加者と接触
21日 職場に出勤
22日 県外保健所から濃厚接触者であるとの連絡を受け、帰国者・接触者外来受診。嗅覚障害、下痢の症状
23日 PCR検査で陽性と判明。市内の医療機関に入院