狙ったのは、新たな雇用の創出。
小さなロボットに込めた大きな願いに迫った。
ファストフード大手のモスフードサービスが発表したのは、あえて真逆のゆっくりをうたうサービス。
その名も、「ゆっくりレジ」。
接客するのは、従業員とおそろいの制服を身に着けた小さな分身ロボット。
ロボットを介しておすすめの商品などを聞きながら、ゆっくり決められるのが特徴。
そのロボットを遠隔操作するのは、脊髄性筋萎縮症という難病のため、1人での外出が難しいという兵庫県在住の女性。
自分のパソコンに映し出されるロボット目線の映像を確認しながら、兵庫県からロボットを操作し、接客している。
分身ロボで接客・酒井麻椰さん「毎日いろいろな人と話せてすごく楽しいですよ。普段ヘルパーさんか家族としかしゃべらないので、いろいろな人と会うのですごく楽しいです。(おうちにいながら話せるのはいい機会ですね?)そうなんです」
障害のある人の新たな雇用創出にもつながると期待されている。
モスフードサービス・金田泰明執行役員「元々この実験のスタートは、“人手不足”という問題があって、この人手不足を“どうやって温かみのある接客をしながら解消していくか”が課題だった。温かみのある接客と人手不足(解消)の融合ができればいいなと思っている」
どこかぬくもりを感じるロボットの接客。
さらに、ウィズコロナ社会で非接触の需要が高まる中、ロボットによる接客は来店客や従業員の感染リスクを減らすこともできる。
この取り組みは、27日から、都内の店舗で実証実験を始める予定で、モスフードサービスは、2020年度中にドライブスルーでの実験を始めたいとしている。