連日200人以上の感染者が出ている東京都内では、特別な救急車が活躍している。

東京消防庁の「陰圧型救急車」は、国内に2台しかなく、2020年1月、中国・武漢からの帰国者も搬送した。

東京消防庁第3機動救急隊・上曽一永隊長「こちらがフィルターになります。汚染された空気を清浄化して、屋外に排出する」

この救急車は、気圧を下げて外部へのウイルス流出を防いだうえで、特殊なフィルターでウイルスをキャッチする仕組み。

救急隊員「ストレッチャーごと入りますからね」

この救急車は、通常のけが人や病人も搬送していて、取材中にも、活動を終えた部隊が帰ってきた。

車内を見ると、ストレッチャーの周りはシートで覆われ、隊員と患者が極力接触しないよう、工夫がされていた。

陰圧型救急車を運用する救急機動部隊は、特殊な事案に対応する精鋭部隊で、日々、目に見えないウイルスとの闘いが続いている。

東京消防庁第3機動救急隊・上曽隊長「わたしたちが原因となって、ほかの方にうつしてしまう、感染の媒介となってしまうといけない。そういったことに気をつけています」

新型コロナに加えて、これからの季節、熱中症患者の増加も予想され、救急隊にとって、前例のない夏を迎えることになる。