「15歳からずっと同じ事務所にお世話になって、今までやってきました。お世話になった社長とは“お父さんと娘”みたいな関係。1年くらい前から『ここらで親離れしてみよう』と思っていました。“有森也実”という女優に魅力があれば、また社長が舞台などのプロジェクトを立ち上げたときに、新たな気持ちで一緒にお仕事できる。そんな関係になれたらいいなと考えたんですよね。もうちょっと厳しい環境の中に身を置いて、残された女優人生を歩んでいきたいなって思いました」
フリーになり、事務作業も自分で
舞台やドラマの出演、インタビューなどの取材の細部に至る調整まで、事務的な作業すべてを有森本人が自ら行っているという。新たな船出に、不安などはないのだろうか。
「事務的な作業も全然、嫌じゃない。いろいろ仲間に教えてもらいながらやってます。今は不安というよりも事務所を卒業して、恥ずかしくないように振る舞わなくては、という緊張感のほうが強いですよね。仕事以外では、最近はあまり出歩けないですから料理をしたりします。和洋中、何でも作りますよ。あとは、ジムに行って運動したり、バレエやフラメンコに行ってレッスンしたり。もちろん、5月に撮影する予定だった映画の台本を読んだり、やはり延期になった舞台の準備をしたり、仕事の準備を進めています。コロナの影響が落ち着けば、今後は色んなジャンルに挑戦し、舞台もコンスタントにやっていきたいと思っています」
平成を代表する恋愛ドラマ「東京ラブストーリー」で共演した織田裕二、鈴木保奈美、江口洋介はすでに結婚した。有森さんに結婚について聞いてみると、この日一番の笑顔で次のように答えた。
「結婚ですか? 私、結婚願望はあんまりないんです。でも、いつかするんですかね」