バカにつける薬はない

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夫が逮捕に至った理由を、私は報道で知りました。

 

私が国会議員在職中、次女と私の命を懸けて

取り組んだのが

「難病の患者に対する医療等に関する法律」

だったのです。2013年秋、切迫早産で絶対安静

を強いられていた私は、たった一度だけ入院先

の広尾日赤病院に外出許可願いを出したことが

あります。

 

今後このようなお願いは二度としません。一度だけ

二時間、「難病の患者に対する医療等に関する法律」

の詳細を決める大事な会議に出席させて

ください。万が一私や子どもに何かがおきても

一切の責任を貴院に問うことはございません。

 

そして介護タクシーと、リクライニング付き車いすを

手配し、会議に出席しました。そのとき付き添って

くれたのは夫です。私が同法案の成立に懸けた思いは

「治療法を見つけるための予算を確保するとともに

治療法を見つけるために精度の高いデータをあつめ

られるよう、診断基準と診断にあたる医師の要件を

明確化すること」

でした。政治はいろんな利害が絡みますので、

理想を即座に法制化するというわけにはいきま

せんでしたが、亡くなられた金澤一郎先生と

「今、同法案を通さなければ、難病患者さんを支援する

法案を通す機会が失われてしまう。」

という思いをぶつけあい、法制化にこぎつけました。

 

私と次女の命を懸けた難病PT出席に付き添ったのは

一体なんだったのかと、涙も出ません。思いを共有

してたわけではなく、うるさいから付き添っただけだ

ったんだなー。ただただ脱力。

 

ここで吠えても夫に届くことはないのだけど、

書かずにいられないから書きます。

 

安楽死の判断や解釈を決めるのは、国会であり

臨床現場ではありません。

現行の法制度がおかしいと思うなら、まず選挙に

受かって、国会で議論しろや!!!おまえが

選挙に出たいといえば、全力で支えたのに。なんだよ。

 

そもそも

てめえが次女のおむつ替えやミルクを、議員宿舎で

やってれば、私が厚生労働委員会で、働き

続けられたのに。あなたの思いを、国会でぶつ

けたのに。

「俺の晩飯は?子どもの世話は妻の役目でしょ

母親失格だね~」

と議席から引きずり降ろしておいて、何が

法制度の矛盾だよ。

 

てめえが厚生労働技官をやめるときも、

「絶対やめて」

と懇願したのに、辞めたのはお前だよ。官僚の

立場で法案練ることができたのに、今頃

何やってんだ!!!!

 

 

警察の方には

「面会にも差し入れにもいきません。私選弁護人も

たてません。夫が自分でやったことですから、自分で

説明し、責任をとっていただきます。」

と伝えました。

 

ネット上には同情の声なども書かれているようですが

全く値しません。

 

「生きていても仕方がない、殺してほしい」

という気持ちを真正面から受け止め、寄り添い

「辛いよね、苦しいよね。でも今日の風は気持ち

いいよ。太陽の光が素敵だよ。あなたが今日も

生きていることが、私はうれしいよ。」

と伝えつづけ、療養生活が心身ともに少しでも

楽になるようサポートするのが、私達医療・福祉

従事者の務めです。受け止めて寄り添う仕事は

本当に辛いし、無力感にかられるし、大変です。

ですが一番大変なのは患者さんご本人であり

ご家族なのです。そのことを忘れていい気になる

ようでは、医療者として失格だとされても

当然だろうと私は思います。